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明日思いつく。

難しい課題が目の前に転がってきて、いろんな角度から解決の道を探るけどどうにもこうにも暗闇からでてこれない、みたいなときが稀にある。この状態になるともう沼にはまったように抜け出せない。やだなー、めんどくさいなー、逃げたいなーと。

こういうときには自分が一番信用できない。
ダメだ、いやだ、と思っているときに解決策など浮かぶわけがない。ダメだと思う理由をちゃんと一つひとつ挙げていって、じゃあどうしたらできるのかを考えないといけないけど、「ダメだ―」が邪魔をする。一体全体どうしちゃったんだい!と思うけどどうしようもない。

で、さらによくないことに、こういう思考になるとつらいこととか嫌なことを芋づる式に思い出してしまってさらに落ち込む。いまそれ関係ないでしょー、飛躍しすぎでしょーって思うようなことまで思い出したりなんかして。以前の自分はここから抜け出すのがすんごく下手くそでどうしようもなかったけど、ある先輩に会ってちょっとだけ変わった。

その先輩は、会社の中でも随一のめちゃくちゃ忙しいマン。忙しいマンなのに本人は忙しそうにしていなくて、いつも「暇なんだよね~」って言ってる。でも明らかに人の5倍は仕事をしている。この先輩のすごいところは「切り替え」と「あきらめ」。あきらめって書いちゃうと後ろ向きな感じがしちゃうけど決してそうではなくて。

どうにもならない問題が目の前にあって、解決策を探しても出てこない。すると先輩は決まって「今日帰るわ。明日思いつく。じゃあお疲れ!」と言って帰っていくのだ。

最初はびっくりしたさ。なんだこの人?!と思ったさ。でも、不思議なことにその先輩、本当に次の日には何か思いついて結局なんとかしてしまう。どんな魔法使ってるんだと思うほどそれはもう鮮やかに。

先輩曰く「ある程度考えてダメなときにもっと追い詰めたって、いい案なんか出ない。どうせいい案浮かばないんならうまいもん食って寝るほうが幸せでしょ。いったんあきらめるのって結構効果あんのよ」ということなんだそう。

いやそうは言っても結構切羽詰まってる案件とかもあるでしょうと思うけど、それすらも「仕事なんて、どんなもんでも最後なんとかはなるからね」と言ってのける。とんでもなく気持ちのいい人なのである。

「明日思いつく」

これは自分に対する期待なのか、追い込みなのか。
この姿勢に影響を受けてしまって、私も何か困ったことがあってどうしようもないと、「明日思いつく」とつぶやくようになった。自分に期待するなんて大それたことをしているつもりはなく、この言葉を吐くことで気持ちの切り替えをしているのだと思う。一度寝てからだと頭すっきりするのは事実なので、多分見えない効果はちゃんとあるんだと思ってる。

で、昨日久々にこの言葉を使った。
「明日思いつく。明日の私がなんとかする」

がんばるぞーぃ。

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