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現代詩の入り口

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2024年9月の記事一覧

「現代詩の入り口」30 ― 詩にとってのメッセージ性とは何か、を考えたかったら石垣りんの詩を読んでみよう

石垣りんさんというと、たぶんぼくだけではなくて、多くの人がそうだと思うのですが、「とりわけ印象的な詩を書く人」と、感じてきました。中でも、「シジミ」や「表札」は、ぼくはたぶん教科書で読んだんだと思うんですけど、一度読んだら忘れられない詩です。そういった詩って、世の中にはそれほどにはないんです。「シジミ」の中の「ミンナクッテヤル」や「表札」の中の「石垣りん/それでよい。」なんて行は、ぼくの人生の中で

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