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#ウェルビーイングのために
【ジャーナリズム】山口周さんが本当に伝えたかったこととは。「世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか? 経営における「アート」と「サイエンス」 」を読んで。
この本が出版され、今ほどではないがそれなりに巷で話題となっていた頃、大学院で芸術を専攻していた私は「俺たちの時代が来た」と感じていた。 ただ、その考えがいかに能天気なものだったか。今となると反省しかない。 本来この本が提唱したビジネスにおける美意識やアートの重要性は、経済や論理(この本で言うところのサイエンス)に基づいた幸福でなく、倫理や情に基づいた幸福を追求するためにあったはずなのに、気がついたら経済を発展させるために美意識を使うという、奇妙な展開になってしまった。
【ジャーナリズム】よりよい生き方を望んだ戦後の若者たちの足跡。「『働く青年』と教養の戦後史:『人生雑誌』と読者のゆくえ」を読んで。
戦後間も無い頃、高度経済成長期もまだ訪れていない頃、経済的な理由で、大学進学はもちろんのこと、高校進学すらままならず、働きに出た若者たちがたくさんいた。 そのような若者たちの間で熱心に読まれたのが「人生雑誌」と呼ばれる雑誌。 「葦」「人生手帳」という二つの雑誌がその代表格とされていて、一時は10万部近くも発行された。 戦後の若者たちは何を思い生きていたのか、 人生雑誌は若者たちに何を与えたのか、 若者たちは人生雑誌に何を求めたのか。 それらを紐解いていくのがこの本