父にルーツを聞く日
父の祖父は養子だったとは聞いていた。
帰省時に父に昔話を根掘り葉掘り聞いた。どこから養子をもらうことになったのか。
大きな商家の次男坊が女中さんとの間に成してしまった子どもが曽祖父。その出の商家の名前を初めて聞く。
思わずネット検索する。商家の古民家は寄贈されてホテルとレストランになっているみたい。え、見に行きたい。古民家サイコーよね。
古い街並みの思い出も聞く。寺からその古民家までの道、近くにあった旧郵便局によく遊びに行ったこと。曽祖父(父から見たら祖父)が養子に貰われていったことをちょっと気の毒に思われていたのかお菓子を貰ったり良くしてもらったらしい。
両親はもう地元を離れてずいぶん経ち、私はさらに両親とは離れて暮らしているから、歴史を繋いでいる地元に代々暮らしていた人たちの話を知るのは新鮮だわ。
周り中に親戚が住んでいて、小学生の頃は従兄弟の家に入り浸りでお昼ご飯を自宅であまり食べなかった思い出を語る父。まあ、父もだいぶ図々しい子どもだったんだろうけれど、私の今の生活からはちょっと考えられない暮らし方よね。
私たちは姉妹で、家、墓は継がないから、父は永代供養の準備をしている。田舎に帰省するたびに訪れていたその菩提寺でちゃんと永代供養ができるらしいので、お墓参りの代わりにお寺に参ることができそう。そっか、よかった。
遠い未来、その古民家ホテルに泊まってお寺の盆踊りに行く日が来るんだろうか。両親が元気なうちに、一緒にその古民家のホテルでやっているレストランを訪れたい。