まっさらな
まっさらな僕らは
額に冷たいシールを貼り
まだ誰も歩いたことのない道を
裸足で踏みしめた
青空が無限に広がり
ひまわりの向こうに
忘れられた夢のように
心は浮かぶ
蝉の声が織りなす五線譜
一瞬の永遠を奏でる
でもその手が
砂に溶けるように
夏の夜は、瞬きのように
僕らを包み込んで
星々の輝きが
目を閉じると消える
あの日の光景は
今も心に残っている
けれどそれは
まるで幻のように
ただ、遠くで
夏の終わりを告げる虫の音
僕らの頬に触れるとき
その刹那が
永遠に感じられる
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