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子どもたちにとっては、たった一回の卒業式だから…
小学校の先生で、2児の父、雄剛です。
先日の職員会議で、卒業式の詳しい提案がありました。その後の教頭先生の話にはっとさせられたんです。
「私たちにとって卒業式って毎年のことで、何度も経験することですけど、子どもたちや保護者にとっては人生に一度きりの大切な式なんです。そのことを念頭において、取り組んでいってほしいなと思います。」
確かにその通りですよね。先生にとっては卒業式は、毎年やってくるルーティンの一部です。卒業担任でもなければ、正直作業として済ませてしまいがち…。でも、子どもたちやその保護者にとっては、一生に一度の晴れ舞台なんですよね。そう考えると、大切に取り組まないといけないなと反省させられました。
子どもたちにとっては、全てが一生に一度の宝物!
これって、卒業式に限ったことではないですよね。
例えば、運動会や学習発表会などの行事。子どもたちにとっては、その学年での、運動会も、学習発表会も、一生に一度しかありません。
例えば、2年生としての1年間。子どもたちにとっては、一生に一度きりの2年生の1年間なんです。
先生って、経験を重ねるほどに「既に経験のあること」ばかりになっていきますよね。20年目だったら、20回分の運動会の経験があり、20回分の学習発表会の経験があり、20回分の卒業式の経験がある…。1年生が数回、2年生が数回、3年生が数回、4年生が数回、5年生が数回、6年生が数回…とどの学年も複数回の経験がある。20回分、1年間の流れを経験していれば、1年間をどう乗り切っていくか、どう学級作りをしていくか、なんとなくうまくいかせるためのルーティンもできてきます。だから、なんとなく省エネでやろうと思えばできてしまうし、下手すると新鮮さがなくなってきて作業化してしまう…という面もあるのかなと思うんです。
でも、目の前にいる子どもたちにとっては、一生に一度きりの大切な行事で、一生に一度きりの大切な日々を過ごしていることを忘れてはいけないなと思うんです。だから、「慣れ」で作業として仕事に臨むことは失礼だなと思うんです。
一生に一度の大切な時間に関わっていることを忘れずに!
この時期になると、今年度の授業日数も残すところ30日ほど。気持ちは、「次は何年生だろう?もしかしたら、担任じゃないかも…」なんて来年度の動向に目移りしがち。でも、残りの日数も、今目の前にいる子たちとの時間を、最後まで手を抜かずに頑張っていきたいなと思います。