子どもの前の石を大人が全部よけるのか…?
小学校の先生で、2児の父、雄剛です。
先日、子どもが水疱瘡になって出席停止…。それに伴い、妻と分担してお休みを取りました。その時に、子どもと一緒に録画してあった映画『ファインディング・ニモ』を観たんです。
『ファインディング・ニモ』は、海の中に住むカクレクマノミの親子の成長を描いた物語。おそらく、見る人によって、誰に感情移入するかは変わってきますよね。私は、やっぱり父親であるマーリンの目線で見てしまうんですよね。
妻とたくさんの卵たちが食べられてしまったマーリン。一匹だけ残ったニモを大切に大切に育てます。
「あの子には何も起きないようにするって約束したのに…」
子どもを守りたいのに上手くいかないもどかしさで出たマーリンの一言。これ、気持ちは分かりますよね。大切な自分の子どもに「幸せになってほしい!」「嫌な思いをさせたくない!」「辛い思いはさせたくない!」
そんなマーリンに、ドリーの一言。
「おかしな約束ね。だって何も起きなかったら、何もできないじゃない!」
これを言われたらぐうの音も出ないですよね。自分の子可愛さに、子どもの前の石を全てよけることを知らず知らずのうちにやっている…。そして、それは決して子どものためにはなっていない…。自分ももしかしたらそうなっていないか?そんなことを考えさせられるやりとりでした。
いじめアンケート…
最近、学校ではいじめについてすごく神経質になっています。いじめによる痛ましい事件、悲しい出来事があったので、当然ではあるかなと思います。そこに、一人一台端末も相まって、どんどんアンケートを作り、どんどん「嫌な思いをしていないか?」「痛い思いはしていないか?」…を炙りだそうとしています。その結果、何が起こっているか…?
ちょっとした出来事、揉め事、気持ちのすれ違いも白日の元にさらされる…。出てきた以上は、先生も対処をしないといけない…。小さな出来事にも、全て先生が介入して、話し合う…。あれ?これってまさに子どもたちの前の石を大人が全部寄せる行為なんじゃないかな?これで本当に子どもたちがこの後の人生を生き抜く力が付くのかな?
確かに、先生側から見えていなかった重大ないじめがアンケートで発見される可能性もあるし、早期発見でいじめの芽を早く摘むのも大事なので、否定はしないのですが…。でも、これでいいのかなと強く思ってしまったんです。子どもたちの全てを見えるようにし、把握しようというのはちょっと怖いなと思いました。
じゃあ、具体的アンケート以外有効な方法があるかといえば、代案出せないのですが…。皆さんは、アンケートで子どもたちの全てを見えるようにし、把握しようとすることについてどう思いますか?
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