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そこに覚悟はあるんか?
小学校先生で、2児の父、雄剛です。
大学の2次試験が始まっていますね。同僚のお子さんで、体育系学部への進学を希望している子がいます。「実技で器械運動があるんだけど、苦手で困っている…。」とのことで、練習のお手伝いをしました。
実技試験に向けて…
実技試験は、球技(種目は選択)、持久走、器械運動(マット、鉄棒)があるそうで、球技は全国レベルの部活に所属しているので問題なし。当然、持久力もオッケー。問題は、器械運動、特に鉄棒でした。
鉄棒の試験内容は、逆上がり→前方支持回転(空中前回り)→後方支持回転(空中逆上がり)→ふりとび降りの連続技。その子は、前方支持回転と後方支持回転ができなくて困っていました。
全国レベルの競技力を持っているだけに、基礎体力には全く問題ありません。あとは、身体の使い方とコツを教えるだけ。どちらも大切なのは、遠心力の出し方です。前と後ろの違いはあっても、結局同じ。できるだけ頭の通り道を鉄棒から遠くにしてあげることを意識すると、徐々に勢いがついてきます。細かいところを調整してあげることで、なんとか一通りの技ができるようになりました。
試験で使うのは高鉄棒?それとも中鉄棒?
できなかった技ができるようになって、大喜びのその子と同僚。目指したい道があって、その前に立ち塞がっていた鉄棒という大きな壁を乗り越えるきっかけを掴んだのだから、その嬉しさは計り知れません。
そんな時、ふと同僚からこんな言葉が出ました。
「そういえば、試験ってどんな鉄棒を使うのかな?今は高めの鉄棒くらいで練習しているけど、体操用みたいなぶら下がる高鉄棒だったりしないの?それだったら、またそれ用の練習をしないといけないよね?ぶら下がった状態から逆上がりは練習しないとできないよ。」
「いやー、ちょっと調べて試験内容はわかったけど、どんな鉄棒かまでは分からなかった…。」
「いや!そこはけっこう大事なことだから、ちゃんと調べた方がいいよ!」
「でも、よく分かんなかったし…。」
「じゃあさ、ほら一個上の先輩がいたじゃない!あなたの行きたかった学部に合格した先輩!」
「ああ、いたいた。」
「じゃあ、その先輩に聞いてみたらいいんじゃない?」
「いや、でも先輩にそんなことを聞けないし…。」
そこに覚悟はあるんか?
この親子のやりとりを見て、皆さんはどう思いましたか?
私は、
「〇〇君、そこに覚悟はあるんか?」
このケース、もっとできることはありますよね。今はこれだけネットやSNSが発達しているんだから、必死に探せば出てきそうです。それに、先輩という試験を経験して全ての情報をもっているツテがある…。確かに、先輩だから連絡しづらいのは分かるし、連絡先を知らないこともあるかもしれない。でも、人生をかけた勝負をしている時に、そんなことをかまっている場合ではないですよね。なりふり構わず、同級生からたどって、なんとか先輩に連絡することもできたはず…。
なのに、自分のプライドや気まずさを回避する方を選択してしまった…。
なんとしてでもやり遂げる覚悟が明暗を分ける…
おそらく、この覚悟をもって一歩踏み出す人と、そうでない人の差は大きい!とてつもなく大きい!そんなことを感じる出来事でした。
でも、なんとか合格してほしい!最後の一踏ん張りができるか、できないかも覚悟次第!がんばれ〜!