子どもの成長を左右するもの~子どもへの信頼~
小学校の先生で、2児の父、雄剛です。
最近、5年生の娘の宿泊学習や授業参観の姿から、先生が子どもを信頼することの大切さを痛感させられました。(決して娘の担任の先生を批判したいための記事ではなく、自分の学びのための記事です…。)
「私たち、先生に全然信頼されていないんだよね…。」
これは宿泊学習の準備の際に、漏らしていた言葉です。
「私たち、先生に全然信頼されていないんだよね…。」
「どうしてそう思うの?」
「だってね、しおりを持ち帰らせてもらえないんだよ。」
「え?だって、しおりを持ち帰ってじっくり読んでおかないと、日程を頭の中に入れたり、どんなことをやるかを確認したり、持ち物の確認をしたり、準備できないんじゃないの?」
「『あなたたちは、持って帰ると忘れるから』って持ち帰らせてもらえなかったんだ…。」
その結果が…
授業参観で…
その日は、道徳でした。
「今回の題材は、けっこう難しいから少し切りながら読んでいくよ。」
この言葉で始まった授業。ここから内容の確認が始まりました。少し読んで、言葉や内容の確認。
「この仕事ってどんな仕事?文章に書いてあったよ。探してごらん。」
「命をかけてやって…………『る』んだね。」
「誰が、誰に、何をしたんだっけ?」
書いてあることの確認。そして、続きを読む。そして、また確認。
「さあ、やっと確認が終わったよ。ここからが本題!」
…と言った時には、すでに授業終了3分前。
子どもを信頼して、やらせてみるところがスタート!
宿泊学習は、子どもを信頼してしおりを持ち帰らせてからがスタート。まずは、忘れることが心配なら、忘れないような練習が必要ですよね。使うときに持ってきていなかったら、「持ってきていないならどうするか?」を考えさせる。そして、「その時間にしおりを持ってきていないことで起こる不都合をどう乗り越えるか?」、そして「今後忘れないようにどんな手立てをとるのか?」を考えさせる。これをやるだけでも、成長に繋がりますよね。さらに、しおりを持ち帰らせることで、読み込ませて、自分たちで準備して行動することに繋げることもできる。
道徳は、一読したらまずは感想を書かせる。そして、それを出し合いながら要点を整理したり、わからないところは確認してあげたら、20分ほどで内容の確認を終え、本題へ。そうすれば、本題でどう考えたかを出し合い、そしてそこから深める時間を確保できる。
全てをお膳立てすることは、子どもの学びの機会を奪うこと…
宿泊学習も道徳も、子どもを信頼しないことで、子どもたちを失敗させないようにすることで、子どもたちの学びの場を奪ってしまった…。
失敗したら、そこから失敗しない方法を考えさせればいいのに…
奪ってしまった機会を経験することで、さらに深い学びに到達できたはずなのに…
これは、外から見ているからこそわかること。だから、いつも自分に「子どもを信頼して任せることができているか?」を問うようにしたいですね。
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