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教育実習の思い出

小学校の先生で、2児の父、雄剛です。

夏休み明けのこの時期は、ちょうど教育実習の時期ですね。私の勤務校にも実習生が来ています。私もこれまで、5人ほど実習生を担当したことがありますが、最近の実習生さんって優秀ですよね。なんでも、とりあえずそつなくこなす人が多いです。真面目だし。逆に、こじんまりまとまりすぎかな…と思うくらいで、もっと自由にやってもいいのにな…と思ったりもします。

そんな私の教育実習の思い出…

私の初めての教育実習は、高校でした。大学生と高校生…。実習生といえど、年齢的には4歳くらいしか違わないんですよね。ある程度、話も通じるし、生徒にとっても身近な存在…という感じでしょうか。

私は保健体育の免許取得を目指していたので、基本的には体育の授業を参観したり、途中からは主になって授業を進めたりしました。体育という教科の特性上、ほとんどの生徒は楽しんで活動してくれます。それに、きちんと活動を示すと、楽しみながらどんどん活動してくれるので、組み立てさえしっかり考えておけば、比較的授業を成り立たせやすかったんですよね。(今であれば活動をさせている間に自分がどう動くか…をすごく考えますが。)なおさら、高校であれば、そこまで練習ばかり…というわけでなく、試合が中心になってくるので。

私の試練…

そんな感じで、なんとなく楽しく実習を進めていた私ですが、試練がやってきました。

それは、「保健」です。教室に座っての授業は初めて。でも、「体育同様、なんとかなるだろうなぁ」と悠々と構えていました。準備では、発問と、活動と、ある程度生徒が返してきそうな反応を予想し、組み立てていきました。

そうして迎えた保健の授業。

なんと…







15分で終わってしまいました…。50分授業です。

なぜか…。

いつもの体育と違って、しーんとして話を聞いてくれる生徒たち。生徒たちが、こちらの言葉を待っている…。その感じに緊張し、焦ってしまったんですね。「生徒に考えを書かせて、それを発表させながら、楽しくやりとりして…」なんていうざっくりとした想定しかしていなかったんです。実習生でそれは厳しいですよね。案の定、生徒の発表にどう返して、どう位置づければよいかがわからず、焦りは加速していく一方。生徒に発表させているのに、先生は全く聞いていない状態。焦りが焦りを加速させ、途中から結局自分が全て説明して…。

準備していたやるべき活動は全て終了…。体感的には、50分よりちょっと早く終わってしまったかな…という感じでしたが、よく見ると…

15分しか経っていない…。

顔を上げて…

担当教官と目が合い…

一言…

「先生、終わってしまいました…。」

あの時の担当教官の苦笑い…。今でも忘れられません。その後、さすがベテラン。楽しく残りの35分を繋いでくれました…。

未だにどうやったら50分の授業を、15分で終わらせられるのか…。自分自身でも謎です。

落ちこぼれ実習生が、よくここまで来たな…。頑張った、自分!

そんな落ちこぼれ実習生の私が、今では実習生に教える立場になるなんて。我ながら頑張ったなぁ。

実習生にはいつもこんな話をします。
「失敗したっていいよ。大丈夫。失敗してもこっちでなんとかするから。だから、やってみたいことを、思い切りやってみていいよ。授業も、休み時間も、子どもたちとの関係を思い切り楽しんでほしい。」大失敗して、助けてもらった自分だから言えることかもしれないですね。


皆さんは、教育実習の強烈な思い出、ありますか?

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