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本当の復興とはなにか

阪神・淡路大震災から30年となる本年、阪神・淡路大震災の復興などはある意味で1つの区切りとなる。
この冬も神戸の町のイルミネーションは今年も子供たちや恋人たちを明るく照らすであろう。
一方で北陸・能登では大地震からの復興を目指す中で発生した大水害により復興はある意味では振り出しに戻された。という意見は多く見受けられる。
東北では本年で14年を迎える東日本大震災からの復興も進んできている。
しかし、本当の復興とはなんだろうか?
個人的には災害発生以前よりも街を活気づけることと思ってきた。しかし、本当に経済的な復興が正解と言われればそうではないのかもしれない。

では「本当の復興」とは何なのか?

一つには経済的な復興も一つだと思う。被災地にお金を落とすこと。特に能登や東日本大震災の被災地東北は海の幸が豊富に取れる。だから、美味しく支援ということができるのではないだろうか。
もう一つは安心できる復興である。被災直後、与野党の有名国会議員が現地入りする傾向がある。それをパフォーマンスと捉える人もいるだろう。しかし、国会議員が来てくれることは復興が早く進むかもしれないという期待や安心が湧くのではないだろうか。例えば東日本大震災のとき、野党だった自民党の安倍元総理(当時)が被災地で災害ボランティアとして支援した。公明党の前衆議院議員の冬柴鉄三元国土交通大臣は弁護士資格を活かして無料の法律相談などを実施した。大物政治家が現地に入ると復興につながると思ってもらうことも必要ではないだろうか。

心の傷を癒やすということ

最後に挙げたいのは心の復興である。先日、NHKで「心の傷を癒やすということ」というドラマが再放送された。この物語は阪神・淡路大震災発生当時神戸で精神科医をされていた安克昌さんの一生をモデルにしたドラマであった。当時、精神科というものは偏見の目で見られていた中で地震のあとの被災者の心のケアの大切さが描かれていた。現代においては一般的となったPTSD(心的外傷後ストレス障害)などはこの震災以降と思う。
この災害は簡単に人の生命を奪ってしまい、震災から生き残っている人までの生命を奪ってしまう。「私はなんで生き残ってしまったのか」「もう生きようと思わない」なんて・・・
けれど傷つくものは傷つく。そして災害は突然訪れる。だから怖い。
周囲には気丈に振る舞っている人も、心は傷ついているかもしれない。
心の傷は見えにくい人もいる。しかし、その心の傷が癒えるその日まで、
きっと本当の復興はもう少し遠くになるだろう。

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