脳科学×投資🧠ブレインベスター

脳(ブレイン)科学的投資家(インベスター)。脳科学の研究に基づいた、誰でも実践できる投…

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脳(ブレイン)科学的投資家(インベスター)。脳科学の研究に基づいた、誰でも実践できる投資の戦略を考え、自戒を込めてご紹介しています。脳の働きや感情が投資にどう影響するかを常に学び、科学的なアプローチで一緒に成長していきましょう。

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「やりたいことが分からない」のはキャリア形成の大チャンス。

仕事を選ぶ際には、「できること」と同じくらい、「やりたいこと」が一般的には重視されています。 「できること」はまだ分かりやすいと思いますが、もう一つの「やりたいこと」を見つけるのって、とても難しくないですか? 特に新卒採用の就活においては、かなりの難題だと思います。 ある程度の職歴を積んだ社会人にとっても、決して簡単な話ではありません。 「人生100年時代」などと言われるようになり、第2、第3の人生を設計する必要が出てきたことで、「学び直し」の重要性が取りざたされていますが

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    • 損失ばかり気にしてしまう【脳科学×投資#28】プロスペクト理論

      投資判断に潜む「損失回避」の落とし穴私たちの投資判断には、しばしば心理的なバイアスが影響します。 そのひとつが、ダニエル・カーネマンとエイモス・トヴェルスキーが提唱した「プロスペクト理論」です。 この理論によると、人は利益を得る状況よりも損失を避ける状況において、より強く反応する傾向があります。 具体的には、同じ金額であっても利益よりも損失の方が心理的な影響が大きく、その結果、合理的でない判断に陥ることがあるのです。 プロスペクト理論は、投資家が利益確定や損切りといった場面

      • 損したくない思いが逆に【脳科学×投資#27】ゼロリスクバイアス

        ゼロリスクバイアスと投資株式投資をする際、多くの投資家が「リスクを完全になくしたい」という願望を抱くことがあります。 この心理的傾向を「ゼロリスクバイアス」と呼びます。 ゼロリスクバイアスとは、たとえその結果として合理的なリターンを犠牲にすることになっても、リスクを完全に排除することに強く執着してしまう心理的傾向のことです。 このような心理は、実際にリスクを避けたいと考える多くの投資家にとって共感できるものでしょう。 しかし、株式市場はリスクとリターンが共存するものであり、リ

        • 分からないと怖い【脳科学×投資#26】曖昧性効果

          投資の世界では、成功するために何かしらのリスクを取ることが避けられません。 しかし、株式市場の「不確実性」や「未知のリスク」によって、慎重すぎる判断をしてしまうことがあります。 ここで大きく関わってくるのが「曖昧性(アンビギュイティ)効果」と呼ばれる心理的な傾向です。 この効果は、私たちが確実性のある選択肢を好むために、不確実な状況を避けがちであることを指します。 このため、たとえ成長可能性が高い投資対象であっても、「どうなるかわからないから」と回避し、チャンスを逃してしまう

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          脳は数字が苦手【脳科学×投資#25】『基準率錯誤』

          データの罠株式投資では、毎日数多くのデータやニュースに触れることが求められますが、その情報量が膨大であるほど、私たちは「基準率錯誤」という認知バイアスに陥りやすくなります。 基準率錯誤とは、統計上の確率や基準データを無視し、直感や目の前の情報に依存して意思決定を行ってしまう現象です。 このバイアスは、株式投資において誤った判断を誘発しやすく、注意が必要です。 基準率錯誤とは何か? 心理学者のアモス・トベルスキーとダニエル・カーネマンが実施した有名な実験では、被験者に「図書

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          【脳科学×投資#24】投資判断を惑わす『認知的不協和』—賢い投資家が実践する3つの対処法

          何かに投資した後、「自分の判断は本当に正しかったのか」と悩んだ経験はありませんか? この悩みには「認知的不協和(cognitive dissonance)」と呼ばれる心理現象が関係しています。 これは、行動や信念が一致しないときに生じる不快感で、私たちの意思決定に大きく影響を与えます。 認知的不協和とは「認知的不協和」は心理学者レオン・フェスティンガーによって1950年代に提唱され、さまざまな分野で研究されてきました。 フェスティンガーの実験や後の研究によれば、人は自分の行

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          【脳科学×投資#23】パターンを探してしまう『クラスター錯覚』

          脳の「パターン探し」に惑わされる投資の世界では、価格の動きやトレンドに注目する中で、私たちの脳は無意識にパターンを探し出そうとします。 この「クラスター錯覚(Clustering Illusion)」は、ランダムな出来事にすぎないのに、何らかの法則や因果関係があるように見えてしまう心理的傾向です。 クラスター錯覚とその具体例クラスター錯覚は、さまざまな日常場面でも現れます。 たとえば、ギロヴィッチやトヴェルスキーの研究では、バスケットボール選手が続けて得点を決めると「好調の

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          【脳科学×投資#22】みんなが買うから?『バンドワゴン効果』

          みんなが買う株、あなたも買う?株式投資の世界では、特定の銘柄が急騰し始めると、それに続いてさらに多くの投資家が買いに走る現象をよく目にします。 これは「バンドワゴン効果」として知られ、心理学や脳科学の研究でもその強力な影響が指摘されています。 今回は、この「バンドワゴン効果」を科学的な視点から掘り下げ、その根拠を理解し、私たちの投資判断にどのように影響を与えているのかを共に考えてみましょう。 バンドワゴン効果とは?「バンドワゴン効果」とは、多くの人がある選択をしていることが

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          【脳科学×投資#21】内面ばかり見てしまう『根本的な帰属の誤り』

          私たちの投資判断は、予想以上に偏った認知や思い込みに左右されることがあります。 その一つが「根本的な帰属の誤り (Fundamental Attribution Error)」です。 この誤りは、他人の行動を評価する際に、環境や状況よりもその人の性格や意図に焦点を当ててしまうというものです。 例えば、株式市場の動きや企業の業績が想定外に振れた際、「あの企業が悪いからだ」「経営陣が無能だ」といった個人要因に原因を見出してしまうことが、これに該当します。 こうした認知の癖が投資

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          【脳科学×投資#20】感情を感じると…『伝染効果』

          株式市場での感情は伝染する? 投資の世界では、私たちの選択が周りの状況や他人の行動に大きく左右されることがよくあります。 この現象の一つとして注目されているのが「伝染効果」です。 この効果は、感情や判断が周囲の影響を受けて広がる現象を指し、脳科学や心理学でも広く研究されています。 特に、株式市場のような高リスクで複雑な環境では、伝染効果が投資行動にどう関わってくるのかを理解することが重要です。 伝染効果とは何か? 伝染効果(Contagion Effect)は、ある人の

          【脳科学×投資#20】感情を感じると…『伝染効果』

          【脳科学×投資#19】失敗は誰のせい?『自己奉仕バイアス』

          株式投資の世界では、個人の心理的バイアスが意思決定に与える影響を理解することが、成果を左右する重要な鍵の一つです。 今回のテーマである「自己奉仕バイアス」は、成功は自分の能力や判断力の結果だと考え、失敗は運や外部要因に帰する傾向を指します。 私たち一人ひとりの投資行動にも密接に関わるこのバイアスを理解し、効果的な投資戦略に活かしていく方法を一緒に考えてみましょう。 自己奉仕バイアスとは?自己奉仕バイアス(Self-Serving Bias)は、成功や成果を自己の手柄として受

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          【脳科学×投資#18】思いだしやすさの危うさ『利用可能性ヒューリスティック』

          投資の判断を下す際、私たちの脳は情報をどのように処理しているのでしょうか。 例えば、短期的なニュースや目立つ出来事に引きずられてしまうことはないでしょうか? これは、「利用可能性ヒューリスティック」と呼ばれる認知バイアスによる影響かもしれません。 本記事では、その仕組みと投資への影響を探りながら、読者と一緒に冷静な判断力を磨く方法を考えていきます。 利用可能性ヒューリスティックとは?「利用可能性ヒューリスティック(Availability Heuristic)」とは、私たち

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          【脳科学×投資#17】調べすぎて…『情報バイアス』

          情報過多の落とし穴:株式投資における「情報バイアス」の影響を考える株式投資の世界では、情報は重要です。 市場のニュース、企業の財務データ、専門家の分析など、あらゆる情報が私たちの目の前に提供されています。 しかし、情報が豊富であるがゆえに、時に「必要以上の情報を求めすぎる」ことがリスクとなる場合があります。 これが「情報バイアス」です。 今回は、情報バイアスがどのように私たちの投資判断に影響を及ぼすかを、脳科学の視点から探ってみましょう。 情報バイアスとは何か?情報バイアス

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          【脳科学×投資#16】信じても救われない『信念バイアス』

          信念バイアス:信念が判断を曇らせるとき投資判断において、私たちが無意識に抱えている「信念バイアス」という認知バイアスが、どれだけ大きな影響を持っているかをご存知でしょうか? 本記事では、この信念バイアスがどのように投資判断に作用するか、そしてそれを克服するための方法について、脳科学の知見や研究結果を交えながら一緒に考えてみましょう。 信念バイアスが投資判断に与える影響 信念バイアスとは、自分がもともと信じていることが強く働き、新しい情報を正しく評価するのが難しくなる傾向を

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          【脳科学×投資#15】振り返りが有効な理由『テスティング効果』

          株式投資に関するものでもそうでなくても、知識というものは覚えるだけでなく「使ってみる」ことが大切です。 ここで役立つのが「テスティング効果」と呼ばれる心理学の知見です。 テスティング効果とは、単に学習するだけでなく、学んだ知識をテスト(テスト形式で確認・復習)することで、その内容の定着を飛躍的に向上させる現象です。 この効果があるとされる理由の一つに、「記憶の強化」が挙げられ、学んだ内容を実際に試すことで知識が深く定着しやすくなると考えられています。 テスティング効果が株式

          【脳科学×投資#15】振り返りが有効な理由『テスティング効果』

          【脳科学×投資#14】それホント?『ラベリング効果』

          レッテルが投資判断に与える影響 株式投資において、私たちは日常的に多くの「ラベル」に囲まれています。 たとえば、「安全株」「成長株」「割安株」などといった言葉は、投資家にある種のイメージや安心感を与えてくれます。 しかし、こうしたラベルが果たしてどれほど正確で、どのように投資判断を左右しているか考えたことはありますか? 人はラベルによって思考や行動を無意識のうちに誘導される傾向があります。 これが、心理学でいう「ラベリング効果(Labeling Effect)」です。ラベ

          【脳科学×投資#14】それホント?『ラベリング効果』