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【脳死は人の死ではない#2】植物人間の意識は正常!

2007年4月12日のお話です。19年間植物状態に陥っていたポーランドのヨウ・グラフスキンさんが奇跡的に目覚めたというニュースがありました。「大紀元時報」2007年6月19日の記事を引用します。
(※記事リンクは、「大紀元時報」2020年4月27日のものです)

植物状態の19年間 感覚も記憶もあった

【大紀元日本6月19日】19年間植物状態に陥っていたポーランドのヨウ・グラフスキンさんは、2007年4月12日、奇跡的に目覚めた。しかも驚いたことに、植物状態であった19年間に聴覚、視覚、思考、記憶など大脳の機能はすべて正常に働いていたというのだ。ただ動くことが出来ず、自分の感覚、感情を表現することはできなかった。

 ヨウ・グラフスキンさんは、ポーランド鉄道部門の労働者だった。1988年、仕事中に電車にぶつかり、頭部に損傷を受けた後、植物状態になったが、奥さんの献身的な介護で19年後、奇跡的に意識が戻った。

 ヨウ・グラフスキンさんは、自分が植物状態に陥っていた間の様子について、次のように語った。「動くことが出来なかったとき、私の身の回りで発生したことは全部分かっていました。ただ体を動かすことができず、話すこともできなかったので、毎日寝たきりで、気持ちがとても焦っていました。私を献身的に介護している妻の姿を見て、学校から帰ってきた子供たちが私の周りでうろうろしている様子を見て、隣の部屋で子供達が結婚式をあげた時の嬉しい笑い声を聞いて、孫達の可愛い顔を見て、私はとても焦っていました。言いたい事が何も表現できなかったからです。今、私は少しずつ昔のことを思い出しています」。

 この話からすると、ヨウ・グラフスキンさんは、19年間をまるで夢の中で過ごしてきたようだ。ただ、この夢はあまりにも長すぎた。

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この回復には、奥さまの献身的な介護があったようで、19年間の長きにわたる苦労を考えると、ついついほろりとなってしまいます。素晴らしい奥さまですね。

そして、見落としてはならないのは、その19年間のヨウ・グラフスキンさんの意識状態でしょう。グラフスキンさんは、自分が植物状態に陥っていた間の様子について、次のように語っています。もう一度取り上げましょう。

動くことが出来なかったとき、私の身の回りで発生したことは全部分かっていました。ただ体を動かすことができず、話すこともできなかったので、毎日寝たきりで、気持ちがとても焦っていました。私を献身的に介護している妻の姿を見て、学校から帰ってきた子供たちが私の周りでうろうろしている様子を見て、隣の部屋で子供達が結婚式をあげた時の嬉しい笑い声を聞いて、孫達の可愛い顔を見て、私はとても焦っていました。言いたい事が何も表現できなかったからです。今、私は少しずつ昔のことを思い出しています。

19年の間、聴覚、視覚、思考、記憶など大脳の機能はすべて正常に働いていました。ただ動くことが出来ず、自分の感覚、感情を表現することができなかったのだといいます。

遷延性植物状態の患者の意識が正常に働いていることが、ここで明らかになったと言えます。

小松美彦教授はその著『脳死・臓器移植の本当の話』で、植物状態を意識障害ではなく、コミュニケーション障害だととらえる、元・千葉療護センター長の堀江武氏の見解を紹介していました(本文pp.190-196)。今回のニュースは、まさにその見解の裏付けとなったのではないでしょうか。

見出し画像は、ia19200102さんの画像をお借りしました。ありがとうございます。

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