詩「きみは行く」
きみは行く。
ぼくはそれを見つめる。
行く宛を探し地図を描くきみを
ぼくは見つめている。
走ってはつまずき
泣いては笑う。
きみの喜びや
きみの悲しみに
親しみをおぼえ
真っ直ぐなきみに胸を打たれ
時には唇を噛む。
きみよ立ち上がれ。
そして時に泥のように眠れ。
きみの情感の豊かさがぼくの心を洗う。
ただ見つめ
ただ応援している。
いつかぼくを見つける時が来る。
その時までぼくは黙って見守ろう。
きみが自然と気づくまで
ぼくは黙って見守ろう。
信じて待っている。
きみはぼくで
ぼくはきみなのだから。
ぼくを見つける頃
きみはまた大人になるだろう。
それがいつだってかまわない。
きみを愛し、信じているからだ。
さあ、きみよ、今日も行くのだ。
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