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再会-辻仁成と江國香織が繰り返す出会いと別れ
今日、前の職場の知り合いと偶然会う。
顔を合わせた瞬間。
「え、、、、、なんで、、、、、?」
見つめ合ったまま、心の中でモノローグがぐるぐる。
ちょこっと話して、
「またー、、、」
と別れた。また会うかもしれないし、もちろん会わないかもしれない。ちょっと運命的な再会。
辻仁成・江國香織『冷静と情熱の間』と『右岸』&『左岸』
辻仁成と江國香織と言えば、『冷静と情熱のあいだ』を知っている人は多いかもしれないが、この二人はその後にも同じような形の作品を書いている。それが、『右岸』と『左岸』だ。『冷静と情熱のあいだ』がある男女の現在と過去、そして未来をつなげていく作品だとしたら、『右岸』と『左岸』は人生の分岐点で交わる男女の物語だ。共通しているのは、「出会い」と「別れ」を繰り返していること。
自分の人生を思い返してみても、出会いと別れを繰り返している人ってそんなに多くない。正確に言えば明確な別れをする人ってそんなに多くない。恋人ならいざ知らず、「別れましょう」と言って別れる友人、知人なんてほとんどいない。しかも今やネット社会。実際には合えなくてもオンラインで顔を合わせる事ができてしまう。
「再会」というのは、一度何かしらの関係性があったうえで起こることだ。出会った事に気付いていなければ再会もない。また再会には偶然の再会と切なる願いの上の再会とある。偶然の再会を重ねたのが『右岸』と『左岸』、切なる願いの上の再会が『冷静と情熱のあいだ』。何度も人生が交わる人。そういう人は欲しいと思う。もしかしたらもう既にいるのかもしれないけれど、気付いていないのかもしれない。逆に再会を切に願う相手なんて、いてほしい様な居て欲しくないような。。。
再会するには別れなければいけない
「再会」なんて一度別れなければ出ない言葉だ。「久しぶりに会った」のではなくて、「再会」なのだから。今日会った人も私にとっては「再会」だった。だって直接お別れを言う機会はなかったけれど、心の中でこっそり「さよなら」を告げた人の一人だったから。
もう二度と会えないと思っていた人に会えたのは嬉しい。でも、案外もう二度と会わないと思った人との方がひょんな事から関係性が続いていくことがある。そういう人が何人かいる。
出会って、別れて、再会して。再会したあとは?
再びの別れか、ちょっと顔を合わせていないだけか。
それでも歴史は続いていく。
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