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シュレック 2
Sherek 2 (米) 2004, Andrew Adamson、Kelly Asbury、Conrad Vernon, 1h38 ★★★★★
公開当時の感想を発掘。んで今更加筆修正してここへ。だから前のものだよ。在仏。
見る前
何でもいいけど猫好きの人、これは絶対見るように。ウィンドウズのオフィスアシスタントをミミーなんかにしてたそこのアナタ、いいから見て!見ろといったら見るのです。絶対スタッフに猫好きがいる。
まったく期待しないで見に行った。
というのも、「2」とつくものはハズレる確立が非常に高いという黄金の法則がまず。
次に「シュレック」という世界。
基本はパロディ。お伽噺をいじって、更に映画のいい場面をおかしく散りばめたのが「シュレック」。完全娯楽物で成功して、パロディで「2」となるとこれは厳しい。ネタを換えるだけじゃ目新しさに欠ける。
三つ目は宣伝。カンヌの様子をチョロンと見たのみだけど、なにやら反感が。豪華なキャストなのよ~ん、見に来て頂戴ね~って、声優じゃないこれ。
しかしなぜ藤原紀香まで出動?完全日本向け。現地フランスのマスコミでは画面にも映らんかったよ。そういうお金を出し惜しみしないで注目を集めようとする姿勢にひっかかった。
最後は公開直後の反応。見に行った人が口々に良かったと言う。否定的な意見は聞かない。しかもそのほとんどが「2」の方がいいという。ホントに?べた褒め作品は、自分にとってガッカリな結果になることが多い。
上映開始
で、どうだったかというと面白かったの一言。
これは本当に「2」の方がいい。「1」で既に見方は分かってるし、お手並み拝見とばかりに意地悪く構えて見始めたら、もう出だしから大ウケ。
ティモテな王子様にまずやられた。が、しかし。居心地の悪いこと!ツボが違うのか、場内に笑う人があまりいなくて思い切り笑えぬ。
フランスの映画館はブーイングやら溜め息、笑いから涙までOKで自由なんだよ。くうぅ、だが羞恥心が歯止めをかける。
そしてそのあと雪崩のように続く「指輪」関連。うますぎて激ウケ。が、なぜ?心の悲鳴。周りが笑わない。おかしい。ウソぉ!「指輪」、しかも一作目。自分もこれしか見てないけど何で?
おまけに運悪く一人。せめて横に知り合いがいれば…!これじゃ私がおかしい人じゃない。最初は遠慮してたけど誘惑に耐えきれず降参。
ええい、ワシは心から笑いたいんじゃあ!もういい、おかしい人でいいから笑わせてくださいと羞恥心を捨てる。じゃなきゃこれは楽しめん。
館内のおかしい人
問題はその後解決。次第に場内も暖まってきて、皆おかしい人に。安心安心。だが新たな問題が。
他の人におかしいことは、私にはもっとおかしいらしい。ふと気づけば、手ぇ叩いて笑ってる自分。
……やだ、こんなの初めて。テレビじゃないんだよ、自由なフランスの映画館とはいえ、人様に迷惑だからやめとくようにと自戒。二度とするなよと。
忘れるな、今日お前は一人なのだと強く言い聞かせる。了解。
その大分あと。シンバル持った猿化した自分を発見。しかも無意識に手を叩いていた。んでまたいい塩梅に響てんだわ、場内に。すまない、みんな。我ながら救えない。
誰かこの猿の電池を抜いておくれよ。駄目だ、コントロール不能。もう堕ちてくだけ。気持ちぃなぁ、笑いすぎて涙目。
猫ったら猫!
そんで、長靴を履いた猫なんですがね。はあああぁぁ、たまらん。ため息。アシスタントに来ませんか?払いも悪いんですけど。
ゾロとアントニオ・バンデラスってだけで、まずうまいなと思う。んでそのアントニオ・バンデラスがまた渋い声で決めるんだわ。シュレックに攻撃して絶頂のあと。毛玉。
このときですよ、自分にグッバイを言ったのは。
絵も演技も素晴らしい。体を 「く」 の字にして笑ったよ。座席で一人、魚のようにピチピチ跳ねてたかもしれん。アントニオ・バンデラスのイメージがあれでちょっと変わったわ。ああいうことも出来るとは知らなんだ。
全般的に
全体として。絵は何もいうことはない。一作目同様、作りが丁寧。話は…お伽噺はお約束事が大事なんですよ。あ、ヒーローの歌。ホントお約束だよね。この映画に限らず、かかる場面、絶対分かるもの。
キャラクターはやはり猫。待って落ち着こう。いや、冷静に考えても猫。
彼なしでシュレックとロバくんだけじゃ、今回ちょっとキツかったろう。二枚目も三枚目も素でいけるキャラ、レギュラー決定とみた。
あとは王様。おいしいと言いながら紅茶を飲むフィオナ姫を見つめる眼差しに じ~ん。
ネタとしては「指輪」に偏り気味だったような。それが気になった。
「ハリーポッター」とかは無理なのかね。確か同じ配給じゃ?そりゃまた違うことか。トム・クルーズもピンクのTバックをはいていたのだろうか?ああ、そんなことは本当にどうでもいい。
良いのが自虐ギャグ。ハリウッドとか授賞式の。大好きだわ。
エンディングロールは今回もこだわっている。そうそう、見るなら最後、少なくとも一曲は聴いてからにして。何も聞かずに言う通りにして。強盗犯のようだけど言う通りにして欲しい。
日本の公式サイト
映画と関係ないところで日本版公式サイト。なんであんな重いの作るん?しかも飛ばせない。丁寧に「スキップ」って書いてるくせに。ウチ旧式なんよ。人を狂わせたいんか?
サイトの待ち時間、画面には一人熱くフェンシングを続ける猫。だがそれを見つめる私の瞳は微笑んではいなかった。
んで中はスタッフとかそういう情報全っ然ないし。何しに行ったのかと思っちゃったよ。あ、猫くんの壁紙落としにか。
今後の期待
既に4作目まで製作が決まってるとのこと。
続きに期待することは、そうだな、ババ~ンと派手にディズニーいじってくんないかなあ。家具が踊る以上に何かもっと。そしたら心から尊敬するよ。どこまでもついてくと誓ってもいい。ぜひ世界のチャレンジャーに。なってみません?
(2004年8月の感想)
映画感想シリーズ
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