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渡部昇一『知的生活の方法』いまさら読んだで
昨年は意識高い本を読みすぎた。
だから今年は意識高い本は月に一冊までと決めたのだ。
というわけで今月の一冊。
約50年前からある有名な本だけどまだ読んでなかった。
そういや去年も一冊目は古典だったな。
意識高い本でも現代まで読みつがれている古典は良いのである。
さて『知的生活の方法』であるが、普通に面白かった。本当に面白いと思えるものに持続的に関心を持ち続けることが重要だそうだ。
たしかに受験勉強が終わったら、もう仕事に関すること以外は勉強しなくなってしまう人をみると、このことの重要さがわかる。まあ仕事のことすら勉強しない人もいるからまだましなんだが。
だが現代人には厳しいなあと思える箇所もあった。例えば、しかし本を捨てるなとか。だがまあ理解できなくはない。
著者はカードシステムで有名だが、なんでもかんでもカードにするなと言っている。時間が足りないからだ。そのかわり本にどんどん書き込めといっている。そうすると本を所有することになる。
そのためにしっかりした書斎や書庫が必要だともいっている。さらには書斎の設計図まで掲載してある。現実性はともかくとして、これまた理解できる心情ではある。
ガレージハウスやゲーミングルームとならんで、書斎は男のロマンであるからだ。ルームツアーやデスクツアーはYoutubeの鉄板コンテンツだ。
こういう野望は50年前と本質的に変わらないのだなあと感心したのであった。
もう一点、著者はなにごとも見切りが大切だともいっている。つまり時間は有限だということだ。今はどうか知らないが、上智大学では英語を非常に重視しており、そのかわり第二外国語が軽視されていたらしい。このように外国語についても見切りが必要だと説いている。
そして著者は古典語は切り捨てることにしたようだ。
私は古典語を見切った。ラテン語やギリシア語をすらすら読めるようになろうという野心は捨てた。何しろ英語だけでも大変なのだから。とは言っても、ある程度のラテン語を知らなければ外国での勉強に差しつかえる。そこで私が一応の目安としたのは、ドイツの小ラテン試験のレベル、つまりシーザーの『ガリヤ戦記』である。この程度までは、いちおう作文もできるようにしたが、それ以上は欲を出さなかった。
その結果こうなったらしい。ガリア戦記のラテン語けっこう難しいんですけど、、、ましてやあのレベルで作文できるとなると、、、
昔の人は本当に凄かったんだなあとまたまた感心したのであった。
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