
遅まきながら『独学大全』聴いて読んだ
私はAmazon Audibleに毎月課金しているので毎月1個コインを貰えるのだが、ラインアップがそんなに豊富じゃないのでどうしても余り気味になる。そんなわけでベストセラーの『独学大全』をゲットしたのだ。独学者としてきっとなにか得るものがあるだろうと思われたからである。
結論から言うと、非常に気に入ったので紙の本も購入したのだ。
こういう分厚い本の場合、オーディオブックで1.5から2倍速で聞き流しておいて、気になるところだけ紙か電子書籍でじっくり読むのはありだなあと思った。
またこの本は、若者と中年の対話がところどころに挿入されており、これはオーディオの本が頭に入りやすいように思った。
中身はまず、独学者の心構えみたいなことから始まる。全てを自分で管理しないといけないので、時間やモチベーションの管理から話が始まるのは当然であろう。さらには学習記録の付け方も。
凡百の自己啓発本を読むより、本書のこの第1部を読むほうがよっぽどいい。ポモドロテクニックのような定番から、逆説プラニングとかいうものまでたくさん紹介されており、分量としては必要十分かと思われる。
第2部と3部は、検索の網のかけ方、図書館の利用法、百科事典から学術論文まで各種文献の読み方、文献の整理法などなど。
大学院で学んだことは、自分の専門分野以外でもかなり当てはまるのだなあと思いつつ読んだ。例えば、その分野で誰もが読んでいる論文、誰もがしばしば引用される論文をまず読みなさいとか。そしてどうすればそのような論文を効率よく引っ掛けることができるか。
第4部は学習の土台となる国語、英語、数学の学び方について書いてある。なんて親切なんだ。
かなり網羅的な内容なので、必然的に大部になっている。最初から最後まで読むのはかなり骨が折れるので、上述のようにオーディオブックで概要をつかんでおくのがおすすめだ。
各々の記述は非常に説得的かつ実践的であるしベストセラーになるのも納得できる。そしてこんなものがちゃんと売れているという事実に、世の中捨てたもんじゃないなと思う。学ぶことを止めない人がたくさんいるってことだからね。
いいなと思ったら応援しよう!
