【日記】納富信留先生のセミナー/アジアカップ終了など
昨日はシラスで古代ギリシャ哲学の大家であるところの納富信留先生のセミナーを聴講した。
古代ギリシャ哲学というと、ある一時期のアテナイのことばかり連想しがちだが、西はイタリア半島とその周辺、東はパキスタンくらいまで広がっていたと考えるべきらしい。まあ確かにミリンダ王のエピソードとかもあるしな。
時代的には中世にまで及んでいるが、アウグスティヌスのようなキリスト教哲学は含めないというのが暗黙の了解であるらしい。
ただしこれに関しては、宗教と哲学を分けようというのが西洋にありがちな発想なのではないかとの指摘もあった。
このようにより広い視野で哲学をとらえようというお話は納富先生の近著で語られているらしい。
また日本におけるプラトンの受容のお話もあった。
これは戦前のドイツもそうだったらしいが、プラトンの哲人政治という概念が全体主義と関連付けられていたとのことだ。
日本では終戦とともに何の反省もなくぱったりと忘れられて、戦後は純粋に哲学としてプラトンは受容されるようになる。まことに我が国らしいといわざるをえない。
田中美知太郎(田中松平の田中さん)のように空襲で瀕死の重傷を負ったせいか、戦後は急に楽天的になったプラトン研究者もいたようだ。
これもまた、さいきん新装版が出た先生の著書に書いてあるそうだ。
ぜひ読んでみたいものだ。
そんなわけでモチベーションが高まったので夜はギリシャ語の勉強をしていた。
サッカーアジアカップとかいうものをやっていたが、前半ちょっとだけみた。守田英正が上田綺世に見事な縦パスを刺して、リターンを受けてゴールしたのを見届け、どうせ勝つやろと思ってギリシャ語の勉強を再開した。
だが敗北したらしい。残念だ。
まあ冨安がアーセナルに早く戻ってこられるのはけっこうなことである。久保建英などは、PSGとのCL第一戦が再来週なのでなおさら良いだろう。
冨安も遠藤航も今夜の試合には間に合わないだろうが、まあそれはそれである。
リバプールのクロップ監督が今シーズンで退任とのことで、どうやらかなりチームの結束が高まっているようだ。
楽しみですね。