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労務論

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労務業務について語ります。
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記事一覧

#905 労務論24|「103万円の壁」とは?

本日の労務論、最近の衆議院選挙で国民民主党の公約にも挙げ、あの騒動の前まではニュースでも話題だった「103万円の壁」について、僕もあまり何気に理解していないので語りましょう。 103万円の壁とは?「103万円の壁」を分かりやすく説明しますと、アルバイトやパートなどを行う、奥さんや子供など、旦那やお父さんの「控除」を受ける所謂非正規雇用の方々は、控除を受けて社会保険とかを使えたり、所得税が課せられなかったりするメリットがある分、その分1年で稼げる給料に上限を設けているんですよ

#870 労務論23| 副業について考える

本日は労務論なのかとという疑問は置いておいて、副業について考えてみました。 副業とは?副業は、あくまでもメインの仕事があって、その仕事のサブにあたる業務で、「サイドビジネス」とも言われたりしています。 1. 副業のメリット まずは「収入が増える」という点。これに尽きると言っても良いでしょう。 本業以外の収入を得られるため、収入が安定しやすいのがメリットですね。その観点でいうと「リスク分散」なども挙げられますが、「いずれは副業をメインにしたい」という考えでのスキルアップな

#835 労務論22|残業時間について考える

労務論、前回は日本の有給休暇の取得状況について、皆さんと一緒に勉強しましたね。 そこで導かれた悲しいアンサーは、「日本の有給休暇取得率はバリ低い」という悲しい現実でしたが、残業と言う観点においてはどうなのか? 同じく世界をケーススタディに考えてみました。 日本の残業状況は?日本の企業における残業時間は、国際的に見ると比較的多いとされています。まぁ調べる前から分かってはいましたが・・・やはりそうなんですね。 特に「過労死」や「働きすぎ」が社会問題として認識されるほど、長時

#805 労務論21|有給休暇について考える

以前にも軽く触れていますが、有給休暇について考えてみましょう。 有給休暇とは?有給休暇(有休)は、労働者が賃金を受けながら仕事を休むことができる制度であり、日本の労働基準法では、一定の条件を満たした労働者に対して有給休暇を付与することが義務付けられています。 付与条件 有給休暇が付与されるためには、次の2つの条件を満たす必要があります。 雇い入れの日から6ヶ月間継続して勤務していること。 全労働日の80%以上出勤していること。 これらの条件を満たすと、正社員だけで

#770 労務論20|勤怠・工数管理について

本日は勤怠管理と工数管理に関して考えてみましょう。 勤怠管理は「労働時間の管理」であり、工数管理は「労働時間の内訳」の管理ですね。 イケてる会社というか普通の会社は前者・後者両方をやっておりますが、「前者だけ」の会社も多いです。 てなわけで今回は勤怠管理と工数管理がなぜ必要なのかを説明しましょう。 勤怠管理がなぜ必要なのか?これは分かりやすいですが、ちょっとChatGPTの兄貴にも回答を用意してもらいました。 勤怠管理は、企業や組織の運営において非常に重要な役割を果たし

#735 労務論19|この猛暑の中で働くために必要な事

それにしても連日連夜、鬼のように熱くて仕事どころじゃないですね。 ウェザーニュースの調べによると下記のような感じでして・・・ なかなかエグい感じですが、下記の図はもっとエグいです。 平年より気温が高いとみられるエリアが赤く示されているんですが・・・ 全部赤いという笑 地獄です! さて、そんな猛暑なポンニチにおきまして、 僕は幸いにもガンガンに冷房の効いた自宅で作業できているのですが、業務によっては炎天下の中で働かなければならない仕事もありますが、この暑さは死と直結する

#695 労務論18|フレックスタイムとは?

本日は「フレックス(フレックスタイム)」という働き方について紹介しましょう。 フレックスとは?フレックスタイム制は所定の労働時間の範囲であれば従業員が始業時間と就業時間を自由に決められる変形労働時間制のことです。 最近広まりつつある新しい働き方の1つで、働き方改革やテレワークの採用によって導入する企業が増えてきました。 ちなみに我々の世代は「ろくでなしBLUES」の米示のこの説明でこのフレックスというワードを知った人が多いでしょう。 ちなみに「flex(フレックス)」は

#665 労務論17|メンタルが辛くなった時のアドバイス

新社会人に限らずですが、新シーズン4月から1ヶ月が経過して、仕事に対する倦怠感を覚えたり、無気力になったりする「五月病」を代表するメンタルの不調、思い当たる人もいるのではないでしょうか? 本日はそのようなメンタル不良の方へ、僭越ながらアドバイスをさせて頂きます。 メンタルが辛くなった時のアドバイス厚生労働省がまとめた調査によると、「仕事や就業生活に関する強い不安、悩み、ストレスを感じる労働者の割合」は2021年は53.3パーセントであり、半数を超える結果となっています。

#630 労務論16|新卒社員に伝えておきたい労務の基礎知識

以前の「人事論」では人事担当を主語において、人事として新入社員をどのようにサポートしていくべきかを説きましたが、今回は労務視点で「新卒社員に何をおしえておくべきか」を紹介したいと思います。 伝えておきたい労務の基礎知識1. 労働基準法という概念 会社は「使用(雇用)するもの」と「労働するもの」で成り立っており、新卒社員は言うまでも無く後者なのですが、労使関係では圧倒的に労働者が権利が保障されていることは伝えておくべき事項ですね。 なので、新卒社員が特に直面する問題は「残

#595 労務論15|リモートワークと健康管理

本日の労務論は、労働環境における従業員の健康に関して、 取り分け、近年で当たり前のように普及した「リモートワーク」に伴う労働環境や健康状態の変遷について紹介したいと思います。 リモートワークに伴う健康被害早速ですが、RIZAPの調査結果によると、テレワークで健康への影響があるのかという調査を行った所、全体の83%の人達が「健康面に変化があった」と回答があったようです。 多いな! 内訳を見てみると、一番多いのが「運動不足」であり、次いで「精神的なストレス」「肩こり・腰痛」「

#565 労務論14|2024年の労務のトレンドとは?

そんな感じで「広報」「人事」「採用」に続いて、労務におけるトレンドも調べて見ました。 労務なんてそう変わるものでもないし、トレンドもクソも無いだろうと思っていましたが、今年2024年ならではの色々があるんです。 前回の「2024年の労務はどうあるべきか」で紹介した、法改正によるものですね。 2024年の人事・労務トレンドには、次のようなものがあるようです。 2024年の人事・労務トレンドとは?働き方のパーソナライズ パーソナライズとなんぞや?という話ですが、いわゆるパ

#530 労務論13|2024年の労務はどうあるべきか

それではこれまでの「広報」「人事」「採用」に続いて、2024年の労務はどうあるべきかを皆さんと一緒に勉強したいと思います。 2024年に施行される法改正まずは、2024年に施行される法改正を元に、どのように従業員の働き方が変わっていくかを紹介しましょう。 1. フリーランス保護新法(2024年11月までに施行) こちらはここ数年で爆発的に増えたものの、労働法が対象外となり、下請法の対象外だったりで、法整備がまだ追いついておらず、劣悪な労働環境だったりしたフリーランスの方

#490 労務論12|労基~労働基準監督署~

労務論もだいぶネタが尽きつつあるんですが… パッと浮かんだ、労務界の聖地である「労働基準監督署」について書きましょう。 労働基準監督署とは?まず、労働基準観察署(労基)とは何ぞや?と言いますと… 以前から勉強しておりますが、企業は従業員を大事にしなければならないのです。 故に、下記で勉強したように、色々なルールで従業員を守るんですね。 しかし! 企業はどうしょうもないワルなので、リミットギリギリまで従業員を酷使しようとします。 なので、そうしたワルたちから企業を守る公的

#460 労務論11|従業員が喜ぶ「福利厚生」について

毎回書くのが悩む労務論、 これまでは「社会保険」「健康診断」「休日・休暇」など、会社にとって実施義務・提供義務がある内容に関して解説しましたが、今回のテーマである「福利厚生」はそれらのMustの内容に比べると、ほとんどが法律上無くても良いものだったりするのですが、企業にとって福利厚生はShouldであり、Betterであるのです。 そんな福利厚生について紹介しましょう。 福利厚生について福利厚生とは? そして、下記に関しては福利厚生における義務との事で「法定福利厚生」と