#630 労務論16|新卒社員に伝えておきたい労務の基礎知識
以前の「人事論」では人事担当を主語において、人事として新入社員をどのようにサポートしていくべきかを説きましたが、今回は労務視点で「新卒社員に何をおしえておくべきか」を紹介したいと思います。
伝えておきたい労務の基礎知識
1. 労働基準法という概念
会社は「使用(雇用)するもの」と「労働するもの」で成り立っており、新卒社員は言うまでも無く後者なのですが、労使関係では圧倒的に労働者が権利が保障されていることは伝えておくべき事項ですね。
なので、新卒社員が特に直面する問題は「残業」となります。
残業は36協定を結んでいる企業に限り、月45時間まで(それ以上は特別条項が必要)となりますが、残業はしないにこしたことはないので、無理のない範囲で働いてほしいものですね。
2. 給与の額面と手取り
この辺も知っておいた方が良い知識ですが、会社はこの辺をしっかり教えてくれない気がしますので、概念としては伝えておく方が絶対良いですよね。
まずは月給(額面)の金額がありますが、この国では人と人が相互に助け合うために、早い話働ける元気な人がお金を出し、働けない子供とかの医療費をタダだったりしているという感じなんですね。
故に、給料の15%くらいが社会保険料や年金などで引かれてしまい、更に10%が税金などで引かれ、残った額が「手取り」の月収となります。
だいたい75%くらいになるので、月収20万円の人は手取り15万円とか、そんな感じですね。
僕はボーナスから年金が減っていたのを「これは間違ってるんじゃないかな…」とか思っていたので、その辺に関しては説明してあげた方がよいですね。
3.健康管理はしっかりやろう
企業は義務として、健康診断の実施などの管理は実施してはいるんですが、そのような形で身体面の健康に関しては把握することができますが、心の健康に関しては気づきにくかったりします。
故に、この心の健康に関しては注視も必要ですが、「心を病むことは珍しいことではない」「心に不調が有ったらまずはこうしよう」という、心の健康診断の案内をしてあげましょう。
4.こまかいルールを教えてあげましょう
どうしても起きてします「遅刻」「欠勤」などですね。
この辺はアルバイト経験者はあると思いますが、新社会人はその辺の知識はそんなに無いので、どういう手続きが必要で、どういうペナルティがあるかなど、その点は色々と伝えておく必要がありますね。
意外と「遅刻したらいくら引かれるか」とかって分からない社員が多く、それが分からなくて怖いから、体調悪いけど無理やり会社に行くとかやっちゃうんですよね。
その辺も教えてあげましょう。
まとめ
そんな感じで「労務」に関しては、新卒社員はほとんど分かっていないと思われますが、社会人になる上で必要な知識なので、労務担当は優しk教えてあげましょうね!