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閲覧録 202205-06 (20220516-20220615)

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20220516
『網野善彦著作集 第二巻 中世東寺と東寺領荘園』(岩波書店 2007)。例によって、網野先生の文章が巧みなので読まさるものの、意味内容全く入ってこず、しくしく泣きながら頁を繰る。「付論 鎌倉・南北朝期の評価について」から印象に残った箇所、p369「古い「道理」の世界から「実利」の世界への転換がここに始まったと考えられるので、平家物語の世界と太平記の世界を区別するものは、すでにいわ

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閲覧録 202204-05 (20220416-20220515)

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20220416
橋本治『蓮と刀 どうして男は”男”をこわがるのか?』(河出文庫 1986、原本 作品社 1982)了。ご本人も本書の中で触れているが、著者33歳の作品。こちらがもう63歳なせいもあるが、やはり若書きの印象が残った。同性愛にしろ異性愛にしろ、セックスのことを的確に書くには、ある程度以上の行為の回数とそれを可能にした歳月の経過が必要なのではないか。山里勇吉さん版「六調節」の「きみとあ

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閲覧録 202203-04 (20220317-20220415)

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20220317
『内村鑑三全集 2 1893‐1894』(岩波書店 1980)。村上春樹『ねじまき鳥クロニクル』の第一部第二部の年代設定は1984年(『1Q84』と同時進行?)。その百年前に内村は実在してたわけで、彼の思想・行動・人間性の特異さに触れると、「事実は小説より奇なり」としか言いようがない。

20220318
山室信一『思想課題としてのアジア 基軸・連鎖・投企』(岩波書店 2001)

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閲覧録 202201-02

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20220114
『内村鑑三全集 2 1893‐1894』(岩波書店、1980)。不敬事件の発生が1891年1月、内村の流感がうつった妻が同年4月に病死。その厳しい時期を乗り越え回復・再生しつつある流浪・窮乏時期の著述。「文学博士井上哲次郎君に呈する公開状」、内村が正面から「事件」に言及した唯一の文章らしい。
20220115
『中谷宇吉郎集 第三巻 低温室だより』(岩波書店、2000)。「雪後記

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