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経済産業省「書店活性化のための課題(案)」の初見メモ(4)


10.公共図書館の複本購入による売り上げへの影響

⇒これはちょっとピンとこなかった。「過度な複本購入」の具体例や行政による図書館の評価指標については別途調べたいと思ったけれど、今回の書店活性化にまつわる課題としては重要度が低い気がした。

11.公共図書館での新刊貸出による影響

・「新刊書籍を発売と同時に貸し出すことが書店店頭での売り上げ機会を奪うという意見」
⇒これもちょっとピンとこなかった。
書店の活性化は一つの目標かもしれないけれど、さらにその先の目的を見失っているような気がする。書店を活性化したいのは、書店を「地域における知識の拠点やコミュニティの核」「国力の拠点」(p.4より)と捉え、知識や国力の向上が最終目的だと思われます。
なので、そういう視点に立つと、新刊書籍を発売日から楽しみにしている人がもしかたら金銭的余裕のない中で読書に親しもうとしているかもしれない…だとしたら応援したい!と思いこそすれ「機会を奪われた」なんて発想にならないんじゃ……。
図書館で発売日と同時に借りられる人も限られているわけで、順番待ちをしているうちに待ちきれずに書店で買う人もいれば、図書館で読んで気に入ったので購入したくなる人もいるはず。多様な読書へのアクセス経路を確保し、読書へのハードルを下げることが本来の最終目的に沿うのではないでしょうか。

12.地域書店による公共図書館への納入

⇒公共図書館への納入の話、全然知らない世界なので調べてみたい。

13.図書館の納入における装備費用の負担

⇒これは入札におけるルールを書店の負担に配慮して政府が一律に定め、明文化してください。

◇図書館関係の参考事例集

⇒最高。面白い。素敵な取り組みたちの紹介ありがとうございます。
取り組まれてきた方々をリスペクトします。
・鳥取県立図書館と書店の連携
・幕別町図書館、瀬戸市立図書館における装備の工夫
・私立留萌図書館における装備の工夫
・R5「書店・図書館等関係者における対話の場」設置
・R6「図書館・書店等連携実践事例集」公表(文部科学省)
・千代田区立千代田図書館と地元古書店との連携
・町田市立図書館と書店の連携
・島根県立図書館と書店の連携
・豊田氏中央図書館と書店の連携
・鹿児島市立天文館図書館と古書店の連携

14.新規出店の難しさ

⇒これって取次に口座を作る前提の話かしら?
取次に口座を作らずとも、書店を開業すること自体は可能かも?
古書店だったり、新刊書籍を取り扱うとしても「ホワイエ(Foyer)」とか「一冊!取引所」などのサービスも出てきていて、いわゆる独立系書店などで工夫をして開業費を抑えて開業した事例も集めたいと思った。

・ローソン「マチの本屋さん」日販と連携して
⇒書店がない自治体である富山県との連携は素晴らしいと思う。
今後に期待。
ただ、2014年から展開している割にまだ全国で30店に留まっていて、ローソンの店舗数14,650店に比べるとなんだか少ないし遅い気がする。何かがネックになっているんじゃないか不安。

・トーハン「HONYAL」
⇒知らなかった良さそう。本屋さんを開業したくなる。詳しく後で調べてみよう。

15.キャッシュレス決済の手数料負担

・手数料率は約3%で利益を圧迫
⇒そのためキャッシュレスを導入していないお店もある様子。
キャッシュレス自体は時代の流れ、かつ消費者の利便性を上げて購入ハードルを下げるものだから、導入自体はした方がよいと思う。

・三井住友VISAカードが中小企業向けの手数料を引き下げ
⇒知らなかった。少しでも嬉しいのでは。ほかのクレジットやバーコード決済などにもそういった動きがあるとよいのか?各サービスの手数料を一覧化したものがないか調べてみよう。政府が一律援助した方がよいのか?

16.キャッシュレス決済の入金サイクルによる資金繰りの悪化

⇒リードタイムと影響がそれぞれどの程度か不明だが、これはある程度仕方ないし、本筋ではない気がする。

17.ネット書店との競合

・ネット書店では再販売価格維持制度があるにもかかわらず、過度なポイント還元や配送料無料などで実質的に値引きが行われている。
⇒再販売維持制度自体を見直して、一定の値引きは店頭で可能にするのはダメなのか? 反アマゾン法も一つの選択肢だけど、対症療法という感じもする。

18.地方自治体(公共機関、学校等)による調達方法の変化

⇒この項目は図書館納入と似ていて、詳しくないんだけど、競争入札をやめるか、入札のルールを見直して一律適用・明文化すれば解決するのでは?


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