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『シナリオセンター式』で、最初の『承』の『中箱』を掘り下げる

『シナリオセンター式 物語のつくり方』で作る物語。
今回からいよいよ『起承転結』の内の『承』部分の箱書き『中箱』を順番に
進めていきます。

前回の記事はこちら

プロ作家・脚本家たちが使っている シナリオ・センター式 物語のつくり方
新井一樹 @Scenario_Center

『起承転結』の内、『承』の部分は、物語の大部分を担うため、最初から『承1』~『承5』と5つに分けて考えていました。

で、大箱を書いた際に『承1』~『承5』は以下のようにしました。

承1 就職活動を始めるが、何をアピールしていいかわからず、優翔は困る。
承2 内定をもらい、華凛をデートに誘うが、どうしたらいいか分からず、優翔は困る
承3 AIで決断力をつけるための壁打ち特訓をするも、無理難題を押し付けられ優翔は困る
承4 決断の難易度がどんどん上がり、優翔困る
承5 AIに、華凛の命か知らない大勢の命かを迫られ、優翔は困る

とにかく、主人公には困ってもらう。
これは、物語をおもしろくする、主人公に感情移入してもらいやすくする、という狙いがあります。

上記のように決めた『承1』~『承5』の内、今回は『承1』の部分を深掘りしていきたいと思います。

主人公である優翔は大学4年生という設定。
大学4年生で『困る』ことと言えば、『就職活動』ですよね。

ちょっと単純すぎるかもしれませんが、主人公が最初に困る要素を『就職活動』としました。

主人公優翔は『超優柔不断』な性格、という設定。
それによって引き起こされる『悩み』、というのは比較的考えやすそうです。

研究室配属の場面も含めて、以下6つの場面に分けてみました。

中箱1 研究室初日の自己紹介でも悩み、直人に助けてもらう
中箱2 華凛が就活面談のため、研究室を休む。優翔は自分以外の同期がほぼ内々定をもらっていることを知り、焦り出す
中箱3 優翔は履歴書をエーテルに埋めてもらい、就活に挑むも芳しい結果を得られず
中箱4 GW、皆帰省する中、優翔一人研究室に残る。実家通いの華凛がひょっこり現れる
中箱5 華凛に就活アドバイスをもらう
中箱6 華凛のアドバイス通りに就職活動を進め、内定をもらう

ここで気をつけたのは、以下のことです。

・この時点では、主人公の優翔は『優柔不断』ぶりを発揮し、自分一人では何ひとつ決められない、決断できない、ということを強調する
・優翔が『AI』に決めてもらったところはうまくいくが、想定外のところはうまくいかない
・他人に頼るときは、自分からではなく、偶然だったり、他人からのアクションだったり、と『自ら決断して動く』ということができない

その中で、『ヒロインの登場』や『主人公のダメっぷりの強調』といったところを描けたらなという思いで設定してみました。

これで100%満足したわけではありませんが、とりあえずの設定としては大丈夫だろうと思ったので、次は『承2』を進めていきたいと思います。

実際のところ、現状は今回挙げた『承1』の部分にも多少の修正を施しています。
とはいえ、全体像の骨組みを『仮』だろうが組み立てることは大事です。
とりあえず、これでつき進めていくことにしましょう。

というわけで、次回は『承2』の『中箱』部分を進めていきます。
お楽しみに!

プロ作家・脚本家たちが使っている シナリオ・センター式 物語のつくり方
新井一樹 @Scenario_Center

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