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『シナリオセンター式』で物語の中心部分『起承転結』の『承』を考えるPart2

『シナリオセンター式 物語のつくり方』で作る物語。
前回は『起承転結』の『承』の部分の『欲望』『貫通行動』を決めました。

今回は『承』の箱を作っていきたいと思います。

プロ作家・脚本家たちが使っている シナリオ・センター式 物語のつくり方
新井一樹 @Scenario_Center

『起承転結』の『起』『転』の大箱は、それぞれ1つずつ作成しました。
『承』は、物語で一番長くて、盛り上がる部分なので、5つの大箱をつくることにします。

物語をおもしろくするために、何が必要か。
事件も何も起きない、平坦な日常が続くような話は読んでいてつまらないのは当然です。
物語でいろいろな事件が起きて、それを解決していく、乗り越えていくから読者はおもしろいと思い、先を読み進めるわけです。

なので、『承』の大箱を作る際に大事なのは

主人公を困らせること

です。
それも、後半になるほど難易度が増してくる。
クライマックスに近づくにつれてストーリーを盛り上げなくてはなりません。

『起』の時点で、主人公は『研究室をどこにするか、自分では決められず』悩んでいました。
少なくとも、それを上回る『困り』を設定してあげなければなりません。

ここで決めたことを、最後まで変えちゃいけないわけではないので、まずは仮決めでいいので、決めていきましょう。

承1:就職活動を始めるが、何をアピールしていいかわからず、主人公は困る。
承2:内定をもらい、ヒロインをデートに誘うが、どうしたらいいか分からず、主人公は困る
承3:ヒロインに決断力をつけろと言われ、主人公は困る
承4:AIで決断力をつけるための壁打ち特訓をするも、無理難題を押し付けられ主人公は困る
承5:AIに、ヒロインの命か知らない大勢の命かを迫られ、主人公は困る

ここで大事なのは、『転』へ違和感なく繋がる展開にすること。
各『承』間の繋がりや『転』で訴えたいことに唐突感があると、読者は理解できなくなってしまいます。

上の『承1』~『承5』の箇条書きだけだと分かりにくいのですが、私の頭の中ではこんな感じで繋がっています。

『承1』で就職活動に困る主人公だが、ヒロインにアドバイスをもらい内定をもらう → 『承2』ではお礼を兼ねてヒロインをデートに誘う → 『承3』では、デートの場で決断力のなさを露呈してしまう → 『承4』では、AIで決断力をつけるための特訓をするもだんだんエスカレートしていき、『承5』でとんでもないことになる

『転』については、このような感じで進めていました。

自分の決断をすべてAIに任せていた優柔不断な主人公が、AIとなんらかの手段で決別し、決断力をつけ、成長する

『承5』の状況から、主人公が『苦渋の決断』をして、『転』に繋がる。
詳細はまだ詰められていませんが、なんとなく繋がった感じです。

ここまで考えたところで、『結』も考えておきます。

『転』で成長した主人公が、自らの決断で、内定していた就職先を蹴って、別の道を歩む、という風にしていこうかなと思います。

全体的にはまだぼんやり感はありますが、一通り『起承転結』が揃いました。

次回は、いったんここまでのまとめをしようと思います。
その後は、ヒロインや他のサブキャラクタを少しずつ考えていく感じで。

プロ作家・脚本家たちが使っている シナリオ・センター式 物語のつくり方
新井一樹 @Scenario_Center

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