『シナリオセンター式』の『素材』要素の一つ『人』を深掘る
『シナリオセンター式 物語のつくり方』で作る物語。
今回は『素材』の中でも特に重要な『人』の部分を考えていきたいと思います。
プロ作家・脚本家たちが使っている シナリオ・センター式 物語のつくり方
新井一樹 @Scenario_Center
前回のnoteで、私は次作の『素材』を、次のようにすると決めました。
天:ほぼ現代(1,2年後くらい)
地:長野県の大学
人:優柔不断な工学部生
今回は、この中の『人』について考えていきます。
とうぜん最初に考えるのは、主人公について。
これまで私が作品をつくる場合、各登場人物の履歴書を埋める形でキャラクタを考えてきました。
このやり方、完全に間違いとは言えないし、こういうやり方で問題ないという人にはいいのですが、私にはあまり向いていなかったのかな、というのが『シナリオセンター式』で創作を続けていく過程で気づきました。
詳細に各キャラクタの性格や生い立ちを決めていくのは、私にとっては結構苦行でした。
物語本編を考えるより時間がかかってしまうという、なんだか本末転倒な感じのする『作業』になっていた。
しかも、物語創作の過程で、そのキャラクタのことがよく分からなくなって、何度も何度も履歴書を見直すという羽目に。
作者である自分がこんな状態では、読者にとっての『心に残るキャラ』なんて作れっこないですよね。
そこで、まずはキャラクタにとって大事な数要素だけ決めてしまう。
あとは適当。
必要になったら、継ぎ足していけばいい、くらいの気持ちでキャラを作っていくことにします。
で、一番重要なのは各キャラの『性格』。
これが定まっていなければ、物語の中で各キャラクタが活きてきません。
この『性格』を決めるときに意識することは『~すぎる性格』にすること。
それによって、各キャラクタの性格が明確になり、際立ってくる、というわけです。
というわけで、今回の主人公の性格はこれ。
優柔不断過ぎる性格
主人公を『優柔不断な工学部生』とした時点で、決まりな感じです。
単純な気はしますが、これくらい極端にしないと、物語がうまく進まないとのことなので、まずはそれを信じて、極めて単純なこの設定で進めたいと思います。
続いて決めておかなくてはならないのが『憧れ性』と『共通性』。
これは読者から見て、憧れる部分と、共感してもらえる部分、ということです。
これらが、読者を物語に入り込ませる要素となるわけです
もちろん『性格』と矛盾するような特性を持たせるわけにはいきません。
なので、『性格』が決まった時点で、これら『憧れ性』『共通性』も決まってきます。
そこで、今回の主人公はそれぞれ
憧れ性:誰の意見も否定しない
共通性:なかなか行動に移せない
としました。
自分で何も決められないから、他人の意見を肯定する。
そうやってこれまでの人生を歩んできた主人公の人生が少し見えてくるのではないでしょうか。
さらに、『明日から本気出す』とか言って、自分から行動できない。
私を含め、そんな方多いかと思います。
なかなか行動に移せない主人公の姿を見て、自分もそうだよな、と共感する人も多いでしょう。
以上のような感じで、主人公の『軸』になる部分を考えました。
次回は、もう少し主人公について深掘りしていきたいと思います。
プロ作家・脚本家たちが使っている シナリオ・センター式 物語のつくり方
新井一樹 @Scenario_Center
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