見出し画像

読書メモ 天久鷹央の推理カルテII ファントムの病棟

天久鷹央の推理カルテII ファントムの病棟
知念実希人

アニメ化が話題の本作。
第1巻から読み直しています。

小児科病棟で立て続けに起こる症状の急変。
原因不明の症状に苦しむ少年たちと、病棟で「天使を見た」という小学生。
魅力的な『謎』があるにもかかわらず、事件解決に動かない天久鷹央。
なぜ? そして事件に秘められた『病』とは?
そして『天使』の正体とは?

シリーズ屈指の感動作といわれる今作は、医療ミステリーでありながら、心に深く響く物語となっています。

『感動必至の医療ミステリー! 涙なしでは読めない』

医療ミステリーとしての謎解きの面白さはもちろんのこと、第1巻で人並外れた天才ぶりを発揮した医師・天久鷹央の弱さと成長が描かれていた点に心を揺さぶられました。

特に『医師として、死と向き合う』ことの難しさを、彼女自身が痛感する場面は、読んでいて胸が締め付けられるほどでした。

それが8歳の少年であり、彼が鷹央を慕っていたとなれば、涙なしには読めません。
会社の食堂でランチしながら読んでいたのですが、思わず泣きそうになり危なかったです。

「なんで健太は・・・・・・八歳で死なないといけなかったんだろうな。あんなに良い子だったのに・・・・・・」

鷹央の心の奥底から絞り出されるようなこの言葉。
そして、それに対する小鳥遊の返答が秀逸でした。

「それはきっと、誰にも分からないことなんですよ。いくら鷹央先生でも答えの出せないこと」

鷹央は天才医師だけれども、それでも救えない命がある。
医師という仕事の重さ、そして『無力さを知ることが医者の本質』だという小鳥遊の言葉には、深い真理が込められていると感じました。
執筆当時はまだ現役医師だった知念さんだからこそのセリフなんだろうな、と思います。

医者であろうと、誰であろうと、『皆、無力である』。
それを受け入れ、それでもなお前を向くことが大切だと。

また、どんなに冷静で論理的な人でも、感情を揺さぶられる瞬間がある。
その時に、支えてくれる存在がどれほど大切かということも、本書を通じて実感しました。

・アニメを観て『面白い!』と思った人
・肩肘張らずに読める医療ミステリーを探している人
・感動できるミステリー小説を読みたい人
・医療の現場に関心がある人

本作は、ミステリーとしての面白さだけでなく、人間ドラマとしても非常に優れています。
涙腺が緩む覚悟をして、ぜひ手に取ってみてください!

天久鷹央の推理カルテII ファントムの病棟
知念実希人



もしこの投稿が『良かった!』『参考になった』と思われましたら、ぜひ「いいね・コメント・シェア・フォロー」いただけますと私がむっちゃ喜びます♪

#本 #読書 #書評 #天久鷹央の推理カルテ #ファントムの病棟 #知念実希人 #天久鷹央 #小鳥 #医療ミステリ #ミステリ #医者 #アニメ化 #推理小説 #死 #ChatGPT #DALLE3 #文野巡  

いいなと思ったら応援しよう!