優しい「これからの時代を生き抜くための生物学入門」
花粉が増量、そして凄い強風でした。暖簾がバタバタと音を立てて暴れています。外に並べている本が売れるのか・・・と心配しましたが、悪い予感は当たるもの。今日は2冊しか100円本が売れませんでした。
昨日に引き続き体調がよくないので、今日は優しい生物学の本を読みました。「これからの時代を生き抜くための生物学入門」というタイトルで、非常に読みやすく、さらに多様性を尊重する著者の言葉に優しさを感じました。
この本は、「無性生殖」と「有性生殖」の違いから話は始まります。「無性生殖」は自分の遺伝子のコピーをつくるだけの簡単な生殖です。しかし、同じ遺伝子ばかりとなってしまうので、環境変化が起きたときに適応できない。だから「無性生殖」の種は滅びやすい。そういったデメリットがあるそうです。だから、遺伝子の交換を行い、多様性を備えた「有性生殖」の種が生き残り、それがオスとメスに繋がった。
結局、生物は自然環境によりよく適合し続けた種が生き残り、環境の変化に適応できなかった種が絶滅するするということで、自然環境こそが、その篩(ふるい)の役割を果たしている。これを「自然選択」といい、ダーウィンの進化論へとつながるそうです。
そして、ここで面白い記述があるので引用します。
生物は常に変化し続けるもので、一時的に強者と弱者にわかれていたとしても、入れ替わる可能性があると著者は語っています。つまり、私たち人間も同じことで、ちょっと人より変わっていたり、適応できない者がいたとしても、そこで優劣を決めることは間違っているということです。
第一章だけで長くなったので、今回のブログもここで終了しますが、全体を通して著者のスタンスがハッキリしており、読みやすい文章で優しく読める本でした。「生物学」に興味があるけど難しいことはわからない。そして科学もあまり詳しくない。そんな方にはぜひお勧めしたい一冊です。体調が悪いときや、自分に自信を失っているときでも読めますよ。
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