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名古屋のブックカフェ・本が読める場所巡りをしてきた話
いつもと違う雰囲気の中で本を読みたいあなたへ。
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自宅では読書に集中することができないあなたへ。
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オシャレで素敵な「本を読める場所」を探しているあなたへ。
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名古屋は味仙と味噌しか無いわけじゃない!
夏休みにいかが? 名古屋の「本が読める場所」!
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まずは愛知県は名古屋市、千種区の今池にある、「読書珈琲リチル」さん。初めての訪問であった。
「読書珈琲」という名前から「ブックカフェ」を想像してしまうが、HPにもインスタにも、ブックカフェであるとは明記されていない。
インスタのプロフィールの一行目には、
「静寂の珈琲店」
と書いてあるだけ。
静寂の珈琲店。
なんだかいいぞ。めちゃくちゃいいぞ。
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ホームページの「初めての方へ」の欄には、
リチルは
読書と珈琲を静かに愉しんでいただくための小さな店です。
と書いてある。
「読書と珈琲を静かに愉しむ店」。
目的がはっきりしていて気持ちがいい。
さらにホームページを詳しく見ると、
していいことや、してほしくないことが、きちんと明示されている!
– お願い –
〇 談話・おしゃべりはお控えいただいております。やむを得ずお連れ様と話をされるときは小声で短めにお願いします。
〇 タイピング音防止のためキーボードをともなう端末(PC等)での作業はお控えください。タッチ式端末(iPadやキンドル等)はご使用可。
〇 店内風景の写真撮影はご遠慮ください。お手元は撮影していただいて結構です。
「あれはしてよかったかしら…?」
と、迷うことがないから、読書に集中ができる。
おしゃべりも、タイピングも、撮影も、お控えなすってときたもんだ。
この縛りがね、本当に心地いい。
「飲むか、食うか、読むか」しか、できなくなる。
進む、進む。読書が進む。
「静寂の珈琲店」の名は伊達じゃない。
そしてここはカルチャーが集結する町、今池。
周りには多くの魅力的な本屋さん。
どこかで一冊手に入れて、リチルさんで読んでみる。
なんて素敵な一日だろうか。
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シマウマ書房さんにも行きたかったがお休みだった。
この日は予定がありすぐに帰ってしまったが、許されるのであれば、このあと味仙でビールを飲んで、サウナのウェルビーで真っ白に整いたかった。本屋→リチル→味仙→ウェルビー→…のスパイラル。今池から出られなくなるぞ。
さあ、いざ、読書珈琲リチルが入るビルへ。
まずは看板を発見。
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アジト感のあるビルの階段を、ドキドキしながら2Fへ上る。
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リチルのドアとご対面。営業中の文字。安心。
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この重たそうなドアを開けるのは、ちょっとだけ勇気が必要だった。
なぜなら中の様子が全く分からないのだ。
写真撮影ができないため、ここからはご想像していただくしかない。
勇気を出して、おそるおそるドアを開けると、暖色のライトに包まれた上品な空間が現れた。「静寂の珈琲店」が姿を見せた。
素敵な家具。こだわりが詰まった本棚の前では、ミヒャエル・エンデと目が合った。
表の白い無骨なビルの雰囲気とは、全く違う。
暖かい世界。
なんだろう。あの黒い重厚なドアを境に、異次元にぐにょりと入り込んでいくような。
珈琲と自家製のどらやきを注文する。
どちらもとても美味しかった。
注文が入るたびに、珈琲の抽出音だけが響き渡る。
心地よい静寂の中で本に目を落とすと、安心して本の世界に入り込むことができた。
一時間があっという間に過ぎた。
読みかけの小説を、一気に読了することができた。
没入感が、いつもとは全く違った。
満足感を抱えながら、お会計を済ませる。
最小限の声で感謝を店主に伝え、黒いドアのノブに手をかける。
飾り気のないビルの廊下に出てからふと振り返る。
そこには「リチル」の文字と、黒いドア。
外と中の温度差。
非現実世界から、現実世界へ帰ってきたかのような感覚。
この体験は、読書それ自体に似ている気がした。
読書珈琲リチルを訪れることそのものが、一冊の本の世界に飛び込むことに似ていたように思える。
大袈裟と思われるだろうか。
これが大袈裟であるかどうかは、ぜひ一度ご自身で確かめていただくほかない。
味仙にもウェルビーにも寄れずとも、行き道よりも少しだけ、整った気持ちで今池を後にするわたしがいたのだった。
「読書珈琲リチル」さん。
ぜひ一度、訪れてみてはいかが。
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日本中の本屋巡りの記録を残しています。
ぜひこちらからご覧ください↓↓↓
お出かけ・本屋巡り旅の参考になれば幸いです。
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