『今度こそなりたい自分になる! 1冊まるごと「完コピ」読書術』あつみ ゆりか
概要
『今度こそなりたい自分になる! 1冊まるごと「完コピ」読書術』は、なりたい自分になるために読書を活用する方法を具体的に解説した本です。多くの人が抱える「本を読んでも行動につながらない」「積読ばかり増える」といった悩みを解消するための「完コピ読書術」という独自の方法論を提案しています。著者自身が専業主婦からビジネスの第一線に復帰する際に実践したメソッドが盛り込まれており、実際の成功体験をもとに構築された内容です。
読書を単なる「知識の収集」ではなく、「行動を変えるためのツール」として活用したいと考えるすべての人におすすめの一冊です。
本のジャンル
自己啓発、ビジネス、ライフスタイル、人生論
要約
1. 「完コピ読書術」とは何か
「なぜ本を読んでも人生が変わらないのか」
著者は、多くの人が「本を読んでもなりたい自分になれない理由」として、次の2つを挙げています。
①多読偏重の誤解
多くの人は、成功者がたくさん本を読んでいる話を聞き、「多読が成功の秘訣」と誤解します。しかし、実際には、読んだ本の内容を実践しなければ成果につながりません。多読に偏ることで、1冊の本から得られる行動力を失ってしまうのです。
②「少しだけ実践すればいい」という神話
読書術の本には「1冊の本から実践するのは2~3項目でいい」と書かれていることが多いですが、著者はこれに反対します。「2~3項目では本のエッセンスが活用しきれない。すべてを徹底的に学び、実践することで本当の変化が生まれる」と主張しています。
「完コピ読書術」とは
この考えをもとに、著者が提案するのが「1冊の本を完コピする」という方法です。本の内容を最初から最後まで徹底的に実践することで、その本のノウハウを自分のものにするという方法です。
料理に例えるなら、初めて料理をする際にはレシピに忠実に作ることで成功率が上がるように、1冊の本を「レシピ」として扱い、その通りに行動することで成功への道が開けると述べています。
2. 師匠本の見つけ方:3種の陣技
「自分に合う1冊を見極める方法」
「完コピ読書術」を実践するには、自分にとっての「師匠本」を見つけることが重要です。著者は、師匠本を選ぶ際の3つのポイントを「3種の陣技」と呼んでいます。
①著者のプロフィール
師匠本となる1冊を選ぶ際には、まずその本を書いた著者に注目します。「この人のようになりたい」「この人から学びたい」と思える著者を選ぶことが重要です。自分の理想像に近い著者であれば、その本に書かれた内容も自分にフィットしやすくなります。
②目次
目次をチェックすることで、その本の全体像がわかります。目次から「自分の課題を解決できる具体的な内容が含まれているか」を確認することが大切です。
③「はじめに」
「はじめに」の部分には、その本のエッセンスが凝縮されています。「これだ!」と感じられるかどうかを判断材料にすることで、自分にとって有益な本を選べます。
3. 完コピ読書術の4つのステップ
著者は、読書を行動に結びつけるために以下の4つのステップを提案しています。
①なるほどリストの作成
本を読みながら「なるほど」と思った部分をリストアップします。この際、「本のノウハウ」「逆を行うデメリット」「似て非なるノウハウ」の3点を意識的に書き出すことがポイントです。これにより、内容を深く理解できます。
たとえば、「コミュニケーションでは相手の話を聞くことが重要」と書かれていた場合、その逆を行うデメリットとして「相手の信頼を失う」などを書き出すと、ノウハウの価値が一層明確になります。
②奥義の特定
「なるほどリスト」から、自分にとって最も効果的なノウハウ(奥義)を特定します。奥義は、その本の核となる部分であり、行動を変えるための鍵です。
③踏行の執行
奥義を実践するために、現在の自分の状況を振り返ります。「なぜ自分ができていないのか」を徹底的に自己分析することで、行動改善のヒントが得られます。
④特訓プログラムの構築と実行
最後に、奥義を実践するための特訓プログラムを構築します。著者が推奨する「そのままトレーニング法」では、本の内容をそのまま行動に移すことでノウハウを確実に身につけます。
4. 師匠本の力で人生を変える
著者自身が専業主婦からビジネスパーソンに復帰する際、この「完コピ読書術」を実践しました。特に、マネジメントスキルや時間管理の本を師匠本として選び、その内容を徹底的に実践することで、人生を大きく変えることに成功したと述べています。
まとめと感想
この本を読んで感じたのは、「行動を変えることこそが読書の本質」という点です。多読がもてはやされる中で、1冊を徹底的に学ぶというアプローチは新鮮で説得力があります。特に「なるほどリスト」や「特訓プログラム」の具体性は、すぐに実践したくなる内容でした。
読書を「知識のため」ではなく、「自分を変えるため」に活用したい方に、この本は大きなヒントを与えてくれるでしょう。ネットでも「具体的でわかりやすい」「すぐに役立つ」と評判が高く、多くの人に支持されています。ぜひ、あなたも本書を手に取り、自分を変える一歩を踏み出してみてください。