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俺、補助金を申請する

前号までのあらすじ:
補助金申請をすることに決めた俺。
県の担当課に問い合わせ、やっとの思いで使える補助金に巡り会った。

これは助成金ではなくて補助金だ。
簡単に言うと、全額もらえるのが助成金、1/2とか1/3もらえるのが補助金ということになるだろう。

コロナ禍の中、たくさんの助成金や応援金が作られ、もらえるものは全てもらったが、補助金を申請する時のような難しさはなかった。

・・・・・

俺が県の担当課から使えると認定された補助金は、過疎地域限定の補助金。
過疎でなければ、同じ業種でも申請できなかったことを考えると、我が町に感謝するしかない。

こんな感じで、補助金には、特定の地域限定のものも多い。
今回、申請するに当たって、過疎地域限定というのは実はあまり多くなくて、もっと人口が少ない山間部や島嶼部地域に限定されたものが多いということがわかった。

もちろん、過疎だからといって何でも補助してもらえるわけではない。
今回は設備費のための補助金で、それをもらう条件として事業承継途上であること、そして過疎地域であることだった。

正に俺のための補助金だろ~。

そして、補助金には補助率というのが決まっている。

俺が申請する補助金の補助率は1/3だった。
2千万円の工事費の1/3を補助金でまかなうことができるということになる。

1/3はちょっと少ないよな。せめて1/2は欲しかった。
欲を言えばきりがないが、1/3でも数百万円になるんだから、またまた感謝感謝である。

そして、間違えてはいけないのは、この時点では補助金を申請できるという事実だけが決定事項であって、まだ補助金がもらえると決まった訳ではないということだ。

補助金を申請し、決定通知が来てはじめて補助事業を行うことができる。
決定通知が来る前に改修工事を開始することはできない。
それをすると補助の対象にならないので注意が必要だ。

そういえば、例外的に一度、「決定通知はまだですが、改修工事をはじめてもらってOKです」と連絡がきたことがあったなあ。

問題なく工事が終了し、実績報告をし、確定通知なるものが届いたときはじめて、補助金をありがたくいただいた、ということになるのである。

そして、さらに1年後、消費税仕入れ控除税額報告書を提出する。
これをもって完結となる。

最近の傾向として、決定通知が遅いというのがある。
なぜなら、必ずしも年度初めに補助金申請ができるわけではないからだ。

大体6-7月くらいに申請書を出し、決定通知が来るのが秋。
そこからの工事となって、年度末までに終わらせなければならない。

ただし、補助金申請時に、工事期間を記入する欄があるから、年度をまたがって工事を行うこともできるはず。

俺は一度そうなってしまったことがある。
これは、工事の状況から仕方なく工事期間が延びたんだが、県は何事もなく冷静に対応してくれた。

こういうときは、県職員の冷静さに感謝だな。

・・・・・

補助金をもらうに際して難しいところは、今補助が必要だと思ってもすぐに申請できないというところだ。

補助金申請を順を追って説明していくとこんな感じになる。

①前年度もしくは前々年度、補助金申請が必要か否かのおたずね文書が県から来る。
②補助金申請必要と返答する。
③当年度、補助金申請書類が届き、申請する。
④決定通知が来て、工事を開始する。
⑤当年度末に実績報告書を提出。
⑥翌年度に確定通知が届く。

補助金はすぐにはもらえないということがわかると思う。
計画的に考えなければならない。

俺の苦手とするところだ。ああ。

いやいや、そんなことは言っていられない。
俺は早速申請書の作成にとりかかった。


つづく

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