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何を知らないのかを知る大切さ
わたくしは大学では織を専攻しておりました。そして、染めの仕事を始めて、その学びが役立ち「良かったなぁ」と思いましたのは、糸の事、白生地の事、繊維の事、組織の事など、大学で学んだ事が良い形で活かせた...という点です。
過去に美大で染めや日本画・デザインなど...学んでいたという方が弟子入りしていたのですが、そのような方々は和装の白生地についての知識がほぼ無い状態で、師匠の話についていくのが大変そうに見えました。
どの単語を拾い、どのように学べば良いのかが分かっていないような...自分が何を分かっていないのか分かっていない様子でした。わたくしはその時初めて、自分がスムーズに師匠の言葉を理解出来ていた事は、大学4年間の学びがあったからなのだな...と知ったのです。
勿論、質問をされれば教えますし、修行に必要な事というのはその都度教えるのですが、その方々は「自分に知らないことはないのだ。全て分かっている」という姿勢でしたので、中々指導するタイミングがなく、結局教える事が出来ないまま去っていく...という事になるのです。
良い指導を受けるには、良い質問が出来るようにならなければなりません。
しかし、自分が何を理解出来ていないのか知らなければ、良い質問は出来ません。
何かを知っていると思っていると、知らないことを知るチャンスを逃してしまうのかもしれないな...と思うのでした。