【仕事論】推進力は、“苦しみへの共感”に根差す
社会人5年目になって、いよいよ自分の中での仕事の方向性が明確になってきたように思います。
周囲からの評価や学生時代の経験、あるいはストレングスファインダーなどの諸々の診断を踏まえつつ、
仕事において最近意識し始めたことを一度言語化してみます。
結論、僕自身推進力を出せたり、うまく周りが協力してくれて成果がでるなと思うのは、僕のモチベーションが「共感」、とりわけ他者の苦しみに対する共感からスタートしているときのように振り返って気づきました。
今回の投稿では、なぜそれが成功パターンになりうるのかについて考察を寄せ、
いま何に対し共感し、仕事に取り組んでいるのか紹介といった流れで綴っていきます。
仕事力とは “変化”をもたらす力
そもそも仕事とは何か?
中学生時代に、物理の授業で、“仕事の法則”というものがあって、
F=ma という公式を習ったと思います。
質量に加速度を掛け合わせたものが、物理でいう「力」でした。
社会人としての “仕事” も同じで、
どれだけ居座る力が大きい(≒質量が大きい)ものを、
どれだけ加速をさせられるかが、その人の力量と言えるのではないでしょうか。
つまるところ仕事力とは、変化をもたらす力なんだと理解しています。
また、多くの人は「組織」とかかわりながら個々人の “仕事力” を発揮させようと取り組みます。
したがって、個人の力量に加え、組織として周囲の力を動員することも、その人自身の 仕事力 なんだと思います。
リーダーシップとは周囲を本気にさせる力
この、組織をはじめ周囲の協力を引き出す力のことを、“リーダーシップ” と呼ぶと思います。
株式会社刀の森岡毅さんは、著書『誰もが人を動かせる!あなたの人生を変えるリーダーシップ革命』にて、リーダーシップのことを人を活かす力とか、人を本気にさせる力だと定義していますが、
期待を寄せたり、インセンティブを設けたりなどして、モチベーションを高め、
主体性を引き出すことがリーダーシップの本質。
こうして、1人では起こせない変化をつくりだすことができれば、
それは問題解決の幅を広げることができ、ビジネスマンとしても影響力を大きくできます。
僕らは1人ではあまりにも無力です。
“正解のない時代”に意欲とスキルを引き出す、
太陽型リーダーシップ
リーダーシップにも複数の種類があると思います。
なにをするべきか、具体的な指示を伴い強制するタイプと、
各人が自分の選択として取り組んでいると思わせる幻術タイプと、
少なくとも2種類には分けられるのかなと思うのですが、
誰もが知っている童謡にあやかって、前者を北風型、後者を太陽型と名前を付けてみます。
『モチベーション3.0』という本で、正解がわかりきっている仕事については、主体性よりも報酬の有無が生産性にかかわる一方で、
正解が明示されていない、創造性が試される仕事については主体的なモチベーションが重要な因子になるという風に紹介されていました。
社会の変化が複雑・高速化している現代において、
どのような未来になるのかを予測するのは神のみがなせる所業。
そう考えると、リーダーがすべてを見通すということも非現実的な分、メンバーの創造性を引き出していきたい中で、太陽型のリーダーシップが好ましいように思います。
敵の敵は味方!
同じ目的をセットする力が
リーダーシップ
主体性というところも着目点ですが、太陽が、「熱い」というネガティブな感情を喚起したことが、特に重要に思います。
負の感情は、共有しやすい体験です。
アニメ/漫画・ドラゴンボールでも、強大な敵を目の前にして、それまで敵対していた強者たちと共闘し、共闘の中で信頼を醸成し、いつの間にか仲間になっています。
そんな都合のいい話はフィクションだからこそですが、とはいえ「敵の敵は味方」という言葉があるように、
vs. ○○ は、目的を共有するうえで力強い構造です。
負の感情は、敵の敵としての味方意識を高めるうえで有効で、
べつの言葉で言うと “危機感” となるのかもしれませんが、
これをセットする力がリーダーシップの1つの機能だと思います。
共感の設計が、リーダーシップのポイント。
The Passionの意味は、“受難”
北風も太陽も、ネガティブな体験を喚起するのは変わらないんですが、
違いは、相手が「させられている」と認識するか、「自分でしている」と認識するか、それだけ。
ここが巧拙の分かれ道なんですが、共感がキーワードなのではないかと思います。
客観的に、Aという状態があって、ヤバいね となる。
このままだとBという状況になりそうで、ヤバいね となる。
事実として伝え、危機感を共有する。
「俺がヤバいから協力してくれ」だけではなかなか意欲は引き出せないので、
彼彼女たちがヤバいと思ってくれるようなテーマを選び、切り口を提示する。
そうしたところがリーダーシップのポイントなのではないかと思います。
“共感” の意味の英単語は com-passionですが、passionは宗教用語でキリストの受難を意味するそうで、
com-passionは、受難を共にするという意味合いになり、
苦しいことを共有することが共感のスタートライン。
そう考えると、たしかに意味は通るなと思いました。
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