マガジンのカバー画像

読書感想まとめ

17
読書感想文としてしたためた文章を集めたもの
運営しているクリエイター

記事一覧

子どもとの関係が変わる自分の親に読んでほしかった本/感想

英国の心理療法士による全46ヵ国200万部ベストセラー。 まずそのタイトルにグッと来た、とい…

Ruth.
2か月前
6

読了したものについての感想文は念のため【以下読んだ人向け】としてます。変にネタバレになっても困るから。でも(話をかい摘んで知りたい、ざっと他人目線の)という方はどうぞ。あらすじは本や色んな媒体で知れるし何度も書かれたとて面白くない(と思う派な)ので気になったところを膨らましてる。

Ruth.
3か月前
2

二木先生/感想

様々な出版社の編集者が大絶賛するコメントが並ぶこの一冊の表紙の上部右端にあった大文字で書…

Ruth.
3か月前
4

生贄の門/感想

新潮文庫のXで『「このホラーがすごい2024年度ベスト20ランキング海外編」で2位を獲得した、ス…

Ruth.
3か月前
3

甘くない湖水/感想

昨年の11月7日に発売になったこの『甘くない湖水』という一冊の本を当時以下のnoteで知った。…

Ruth.
8か月前
1

正欲/感想

第34回柴田錬三郎賞受賞作。 『あなたの想像力の外側を行く、気迫の書下ろし長篇。』と紹介さ…

Ruth.
8か月前
2

親といるとなぜか苦しい: 「親という呪い」から自由になる方法/感想

親という呪い、恐ろしい響きだ。しかし『親といるとなぜか苦しい』とは誠に切実な訴えであり、昨今で定着しつつある親ガチャや毒親といった言葉が示すものから、表面的にはもっと平穏そうな「一般的な」という仮面をかぶった謎にモヤモヤする親子関係に何年も苦しめられてきた、または現在進行形で苦しんでいる人たちがいることを示している。 私がこの本の紹介を読んでパンチを食らった気分になったのはこの冒頭の「家庭環境は平凡です。だけど親が嫌いです」という一文である。平凡だが嫌い。一般的には中の上ま

氷の致死量/感想

先日また面白そうな本を以下記事に拝見した。 「死刑にいたる病」は二年前の初夏の頃読み終え…

Ruth.
9か月前
2

ともぐい/感想

第170回直木賞受賞作品『ともぐい』著者/河﨑秋子 実家は酪農、綿羊飼育を学び羊飼いをし…

Ruth.
10か月前
10

おいしいごはんが食べられますように/感想

ままならない微妙な人間関係を「食べること」を通して描く傑作。 / 高瀬 隼子 第167回芥川…

Ruth.
10か月前
7

あくてえ/感想

第167回芥川賞候補に上り詰めたこの作品は数ある候補作の中からシンプルなそのタイトルで私…

Ruth.
11か月前
2

透明になれなかった僕たちのために/感想

こちらは11月上旬に発売になる、『君は月夜に光り輝く』の著者佐野徹夜氏の最新の遺伝子工学…

Ruth.
1年前
5

少年期の心-精神療法を通してみた影/感想

これは精神科医である筆者が数十年にわたって向き合ってきた子どもたちの観察・治療記である。…

Ruth.
1年前
3

ネオコンの残党との最終戦争/感想

先日父から渡された一冊の本に実質2日間で目を通す必要があった。 ブックカバーがかけてある文庫ではないサイズの書籍。いざ開いてタイトルに目をやるとツヤのある黒い表紙に「ネオコンの残党との最終戦争 甦る米国の保守主義」というタイトルと共にサングラス姿のジョー・バイデン(大統領)の写真が挿してあった。筆者は渡辺惣樹という北米在住の日米近代史研究家、30年にわたり米国・カナダでビジネスに従事しているらしい… …ネオコン?バイデン?? 恥ずかしながら、まったく中身を予想出来ずまま、