映画「フラガール」を観て
12月17日「フラガール」という映画を観た。
2006年の日本映画で、李 相日 監督の作品だ。
キャストは、平山まどか役の松雪 泰子、谷川紀美子役の蒼井 優、木村早苗役の徳永 えり、谷川洋二朗役の豊川 悦司などである。
ボクは10年以上前に、この映画を観たことがある。
再度、観ることにした。
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あらすじは、
福島県の常磐ハワイアンセンター(現・スパリゾートハワイアンズ)誕生にまつわる実話をもとに、町の復興のためフラダンスに挑む女性たちの姿をユーモアを交えながら描いたドラマ。
昭和40年、福島県いわき市。炭鉱の閉鎖により危機的な状況に追い込まれた町で、豊富な温泉を利用したレジャー施設「常磐ハワイアンセンター」の計画が持ちあがった。その目玉としてフラダンスショーが行われることになり、地元の女性たちの中からダンサーが募集される。東京から講師として招かれた元プロダンサーの平山まどかは、ダンス未経験の女性たちに嫌々ながらも指導を始めるが……。
と、いった内容。
で、観終わっての感想。
昭和40年に、この発想ができた奇跡
映画の中では、「常磐ハワイアンセンター」の企画をされたのが、昭和40年。戦後たった20年のことである。
まだ、日本中で炭鉱が盛んに掘られていたころであるから驚く。
その時代に、未来を見据えて動かれたことは、凄いことである。
またよく考えると、当時としては、とてつもなく突拍子もない発想である。
世の中の成功者たちは、こうやって人が思いつかない発想をする。
そして、その発想は、その時代では異物として扱われる。
それでも、ひるまなかったからこそ、現在があるのだろう。
何でも、0から1にすることはスゴイことである
0から1にすることの難しさを、映画を観てあらためて感じるのである。
1を改善すること。これは実は簡単である。なぜならば、その母体が存在しているからである。
でも、無を有にすることは、た易いことではない。
そして、情熱や行動力、そして協力者がいなければ、有にはならない。
だからこそ、パイオニアはすごい。
この映画の中では目立たないが、岸部一徳が演じた中村氏がすごいと思うのである。
じわっと来る感動
映画は、実によくできている。
笑いあり、涙あり、悲しみあり、怒りあり。まさに喜怒哀楽を感じる映画であった。
そして、感動がじわっと来る。
コーチとしてきた平山まどかは、諦めることなくプロのダンサーを育てる。
そして、この映画の中では、4人のダンサーがそれぞれの立場もありながらプロダンサーを目指す。
一人は、親に殴られ引越しをして・・・というシーンは、切ないが、当時を考えれば、残念ではあるが、そちらの方が主流だったのではないだろうか。
ダンサーたちが、プロになってゆく姿
この映画の醍醐味は、素人ダンサーたちが、プロになってゆく姿である。
主人公の谷川紀美子のダンスは、圧巻。
映画を観ながら、拍手をしたくなるくらい、プロダンサーに変貌していた。
そして、カッコイイ。
ボクは、スパリゾートハワイアンズに行ったことはない。
でも、いつか行ってみたいと思ったのである。