映画「カッコーの巣の上で」を観て
7月14日、「カッコーの巣の上で」という映画を観た。原題は「One Flew Over the Cuckoo's Nest」。1975年のアメリカ映画で、ミロス・フォアマン監督の作品だ。
キャストは、ランドル・パトリック・マクマーフィー役のジャック・ニコルソン、ラチェッド役ルイーズ・フレッチャー、テイバー役のクリストファー・ロイド、マティーニ役のダニー・デヴィートなどである。
といった内容。
で、観終わっての感想。
この時代のアメリカの精神医療映画は多い
なぜだろう。この時代のアメリカ映画には精神医療を題材にした作品が多い気がする。ボクが観賞して思い出すと「レナードの朝」「3人のキリスト」「17歳のカルテ」など、気のせいか多い気がするのである。
それだけ映画の題材として取り上げられているということは、その時代背景において、問題提起をしている気もする。
そんなことで、この1975年の映画「カッコーの巣の上で」も観賞して初めてその類の映画であることを知った。
観賞者は、マクマーフィーを応援したくなる
この映画の主人公は、マクマフィーという刑務所から逃れてきたこの男。精神病院に入り、そのおかしさを指摘し、反抗してゆく。そこに入っている患者たちに閉塞感を感じ、ルールを破りをし、仲間たちに気づかせようとする。世の中では、アウトローな人生を送ってきた彼。でも明らかに、そこでの暮らしはおかしいことを気づかせようとするのである。
だからこそ、彼を応援したくなる。それは、大きな力に立ち向かう光のようにさえ見える。
そこには、人権など感じられない
とにかくすべてが管理。そこに人権など感じることはない。
この時代(もしかしたら今もかもしれないが)の、精神病院は投薬とショック療法がメインだったようである。さらに、恐ろしいことに、マクマフィーは脳を手術され廃人になってしまう。
とにかく、人権など存在しない場面に怖さを感じる。
でも、もしかしたら、精神病院だけでなく様々な場面であるのではないだろうかと感じるのである。それも、2024年現在も、身近で。
ボクらはもしかしたら、この映画の他の患者たちかもしれないのである。
ジャック・ニコルソン、やっぱり名優だった!
それにしてもこの映画、1975年ということで、およそ50年前の映画である。にもかかわらず、新鮮に感じた。古さを感じないのだ。
そして、主役のジャック・ニコルソンの名優ぶりがよくわかる映画でもある。そのほかにも、クリストファー・ロイドや、ダニー・デヴィートといったその後の映画で活躍する俳優も出ている。古い作品でも、まだまだいい映画は埋もれていると思ったのである。
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