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映画「カッコーの巣の上で」を観て

7月14日、「カッコーの巣の上で」という映画を観た。原題は「One Flew Over the Cuckoo's Nest」。1975年のアメリカ映画で、ミロス・フォアマン監督の作品だ。

キャストは、ランドル・パトリック・マクマーフィー役のジャック・ニコルソン、ラチェッドルイーズ・フレッチャー、テイバー役のクリストファー・ロイド、マティーニ役のダニー・デヴィートなどである。

刑務所から逃れるため詐病によって精神病院に入院してきた主人公のマクマーフィー。向精神薬を飲んだふりをしてごまかし、婦長の定めた病棟のルールに片っ端から反抗していく。グループセラピーなどやめてテレビでワールドシリーズを観たいと主張し、他の患者たちに多数決を取ったりする。最初は患者たちは決められた生活を望むが、マクマーフィーとともに生活をするうちに彼に賛同するようになる。またほかの患者と無断で外出し船に乗せて、マクマーフィーの女友達とともに海へ釣りへ行く。こうした反抗的な行動が管理主義的な婦長の逆鱗に触れ、彼女はマクマーフィーが病院から出ることができないようにしてしまう。
ある日患者が騒動を起こした際、止めようとしたマクマーフィーも一緒に、懲罰である電気けいれん療法を受けさせられてしまう。マクマーフィーは、しゃべることのできないネイティブアメリカンであるチーフとともに順番を待っていたが、実際は彼がしゃべれないフリをしていることに気づき、一緒に病院から脱出しようと約束する。しかしチーフは、自分は小さな人間だとその誘いを断る。
クリスマスの夜、マクマーフィーは病棟に女友達を連れ込み、酒を持ち込んでどんちゃん騒ぎをやる。一騒ぎ終わった後の別れ際になって、ビリーが女友達の一人を好いていることに気づく。ビリーはマクマーフィーに可愛がられていた。マクマーフィーは女友達に、ビリーとセックスをするよう頼み込み、二人は個室に入っていく。二人の行為が終わるのを待っている間、酒も廻り、ついに寝過ごしてしまう。
翌朝、乱痴気騒ぎが発覚し、そのことを婦長からビリーは激しく糾弾され、母親に報告すると告げられる。そのショックでビリーは自殺してしまう。マクマーフィーは激昂し、彼女を絞殺しようとする。婦長を絞殺しようとしたマクマーフィーは他の入院患者と隔離される。チーフはついに逃げ出すことを覚悟し、マクマーフィーを待っていたが、戻ってきたマクマーフィーは病院が行った治療(ロボトミー)によって、もはや言葉もしゃべれず、正常な思考もできない廃人のような姿になっていた。チーフはマクマーフィーを自らの手で窒息死させた後、窓を破り精神病院を脱走する。

出典:Wikipedia

といった内容。

で、観終わっての感想。

この時代のアメリカの精神医療映画は多い

なぜだろう。この時代のアメリカ映画には精神医療を題材にした作品が多い気がする。ボクが観賞して思い出すと「レナードの朝」「3人のキリスト」「17歳のカルテ」など、気のせいか多い気がするのである。
それだけ映画の題材として取り上げられているということは、その時代背景において、問題提起をしている気もする。
そんなことで、この1975年の映画「カッコーの巣の上で」も観賞して初めてその類の映画であることを知った。

観賞者は、マクマーフィーを応援したくなる

この映画の主人公は、マクマフィーという刑務所から逃れてきたこの男。精神病院に入り、そのおかしさを指摘し、反抗してゆく。そこに入っている患者たちに閉塞感を感じ、ルールを破りをし、仲間たちに気づかせようとする。世の中では、アウトローな人生を送ってきた彼。でも明らかに、そこでの暮らしはおかしいことを気づかせようとするのである。
だからこそ、彼を応援したくなる。それは、大きな力に立ち向かう光のようにさえ見える。

そこには、人権など感じられない

とにかくすべてが管理。そこに人権など感じることはない。
この時代(もしかしたら今もかもしれないが)の、精神病院は投薬とショック療法がメインだったようである。さらに、恐ろしいことに、マクマフィーは脳を手術され廃人になってしまう。
とにかく、人権など存在しない場面に怖さを感じる。
でも、もしかしたら、精神病院だけでなく様々な場面であるのではないだろうかと感じるのである。それも、2024年現在も、身近で。
ボクらはもしかしたら、この映画の他の患者たちかもしれないのである。

ジャック・ニコルソン、やっぱり名優だった!

それにしてもこの映画、1975年ということで、およそ50年前の映画である。にもかかわらず、新鮮に感じた。古さを感じないのだ。
そして、主役のジャック・ニコルソンの名優ぶりがよくわかる映画でもある。そのほかにも、クリストファー・ロイドや、ダニー・デヴィートといったその後の映画で活躍する俳優も出ている。古い作品でも、まだまだいい映画は埋もれていると思ったのである。



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