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"かわいい"と"おいしい"の共存

大学進学と共にひとり暮らしを始めるまで、料理なんて殆どしなかった。せいぜい、野菜炒めと炒飯とクッキーくらい。今でも決して料理は得意なほうでもないし、上手くもない。そもそも子供の頃から「食」にそこまで興味や執着や拘りがないので、プロテイン飲料やサラダチキンで済ませてしまうこともあるし、なんなら"食事"が面倒すぎて飛ばしてしまうことすらある。
だけど、料理をすること自体は、嫌いではない。むしろ好きなほうかもしれない。

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"かわいいもの"が、好きだ。眺めているだけで気分が上がるし、ワクワクする。
都会に住んでみて、お洒落で可愛いお料理が出てくるお店がたくさんあることに気付いた。

「可愛ければ食欲が湧くかもしれない。」

そう思ったのが、始まりだったように思う。どのお店の何のお料理を見て…とかではなく、ふと頭にふわりと浮かんだ。

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最初は、お花のクッキー型を使った人参。

切れ込みを入れただけの、ウインナーのガーベラ。

うさぎにしてみたりも、した。

自分で自分の誕生日弁当を作る、虚しさ。
(当時は嬉々として作っていた。)

うずらの、「たまごのヒヨコ」という矛盾。


今でいう"映え"には決して当てはまらないちっぽけで簡単すぎることだったけれど、それでも、何もしないよりは「かわいいからテンションが上がる」ことに気付いた。

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ひとつひとつ違う表情の、南瓜クッキー。

苺の季節に土台から作った、タルト。
真っ赤ないちごがナパージュで輝く。かわいい。

仲良しグループの友人のひとりのお誕生日に、協力して作ったケーキ。

単発のお料理教室で習った、ブッシュドノエル。

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近頃は忙しさを理由に、「食べられればいいや」に戻りつつある。食に可愛さが、ない。
難しいことでなくていい、飾り切りくらいの簡単なことから、また、やってみよう。

かわいいものは美味しいし、おいしいものは可愛い。




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