東京ジャーミィに行ってきた話
今からちょうど一年前の8月、代々木上原にある東京ジャーミィに行きました。
ジャーミィとは、大規模なイスラーム教寺院のことです。イスラーム教寺院のことをモスクと呼ぶため、東京モスクとも呼ぶそうです。
ずっと行ってみたいと思っていましたが、とにかくトルコ建築が美しくて見事でした。一見の価値はあると思います。
「ジャーミィ」とは、トルコ語で「大規模な礼拝堂(モスク)」という意味があります。
初代東京ジャーミイは、20世紀初めに起きたロシア革命により日本に逃げてきたロシアのトルコ系イスラーム教徒たちが、渋谷に住みつき、1938年に建設されました。
東京ジャーミィが、ロシアにルーツを持つイスラーム教徒たちに端を発しているとは、驚きでした。
日本の宮大工が建て、「東京回教礼拝堂」という名前だったそうです。「回教」は、中国語で、「イスラーム教」という意味です。
老朽化により、壁に雨水が入ってしまい、1986年に取り壊されました。
2代目を建設するにあたり、費用についてはトルコ本国で寄付金が集められ、著名なトルコの宗教建築家により建設されました。
完全なトルコの建築様式で、建材もトルコから輸入し、床石もトルコの大理石を使用し、シャンデリアや窓など全てトルコ製にこだわりました。
2000年4月に完成。
私が大学に入学したと同時に完成しました。
大学では、世界史の教員になるために東洋史を専攻しました。中国史に興味を持っていましたが、高校三年の夏休みによく受験勉強していた地元の図書館で、トルコの旅行が特集された本と出会い、トルコに魅せられました。
たまたま、大学にトルコ史を専門とする教授がいたため、イスラーム史の授業もとることができました。
イスラーム世界やトルコの歴史を研究していたのに、その存在を知りつつ結局訪れることはありませんでした。
この時は、やっと訪れることができて、嬉しかったです。
マレーシアとウズベキスタン以外のイスラーム教国家は、まだ訪れたことはありません。
やはり、トルコやイランも行かねば。
コロナが落ち着いたら、他のイスラーム教国家にも実際に訪れてみたいと思います。