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心と身体の関係性から考える「メンタル&フィジカル」の整えかた

この記事でわかること

  • 心と身体がどのようにつながっているのか、その仕組み

  • 「自分を大切にする」ために必要な考え方と実践方法

  • ストレスや不安から解放されるための日々の工夫

  • 人間関係や仕事で振り回されないための心の持ち方

  • 心と体の調和を意識して、より軽やかな生活を送るコツ心と身体がつながっているってどういうこと?


心と身体の関係性をつかむって、やさしそうでなかなか難しい気がします。
目に見えない心と、実態として存在する身体。

身体は、持ち主である私たち自身の意思で操作できると同時に、生命維持のための自動運転プログラムも備わっています。

身体を乗り物に例えるなら、私たちは身体のドライバー。
走ったり歩いたりという動きを自在に操作できます。

いっぽうで、食べ物を消化したり、眠ったりといった複雑な部分は「自動運転」機能に任されています。

そう考えると、運転手の心の状態は、乗り物の調子や動作環境に影響しそうなこと、またその逆の相関関係も納得がいくというものです。

愛車は丈夫で長持ちするようにメンテしたいですね!

心理的な問題が症状で表現される、そんな相互関係を「心身相関」といいます。

「仕事のストレスで肩がガチガチ」
「緊張するとお腹がゆるくなる」
こんなこと、どなたも経験あるのではないでしょうか。

となると、セルフケアのカナメとして、心と身体がつながっていることを日々の生活で意識することが大切だという気がします。

でもどうやって?

今回はこの辺りについて深ぼってみたいと思います。「理論は飛ばしたい」方、目次から実践編にひとっ飛びできます。

また、記事がお役に立ちましたら、ぜひいいね👍でお知らせいただけたら、とても嬉しいです!

「病気のもと」は無理の蓄積からつくられる

ホリスティックな観点では、心と身体のどちらかが無理をしていても、自然治癒力を維持するのは、とても難しくなります。

自分の臨床経験ではありますが、大きな心理的ストレス負荷がありながら、身体の症状はゼロというケースを、私は見たことがないです。

たとえば、こんな日常は思い当たる方もいるのではないでしょうか。

  • 朝起きて他人のSNS投稿を見ているうちに心が重くなり、朝なのにすでにだるい。

  • 喧嘩をした友達との会話の内容が、頭に残って寝つきが悪い。

確かに医学的には「なんとなく」すぎて身体症状とはいわないものばかり。
でも、ホリスティックな見方をするなら、ちゃんとカウントするポイントになります。
なぜなら「これが病気のもと」になるからです。


心の症状は(心理療法士などの)心の専門家に任せるのが最適なケースもあるので、自分の場合はどうなんだろうという方は、まずは信頼できる専門家の意見を聞くことをお勧めします。


心と身体の健康的なつながり

では、心理的なストレスと身体の症状が卵とニワトリのような相関関係にあるとき、身体の中では何が起きているのでしょうか?

心理的なストレスを感じると身体は、自律神経のひとつ「交感神経」が優位に働くようになります。

交感神経は、緊張や興奮の状態で、身体が「戦うか逃げるか」の準備態勢に入るためのもの。

SNSで批判的なコメントを見たり、ネガティブなニュースに触れると、知らず知らずのうちに心拍数が上がったり、胃がキリキリしたり、呼吸が浅くなりますよね。

逆に、もうひとつの自律神経「副交感神経」は、消化や休息を司どります。身体が休んでいるときに優位に働き、身体を回復モードに導きます。

心と身体の健康的なつながりを保つためには、ふたつの自律神経のバランスをとり、ちょうどよく働くようにキープすることが、大切になります。

「心と身体の相互通路」をケアする重要性

副交感神経を司る中心的な神経として「迷走神経」があります。

この神経は、脳から胃腸や心臓、肺などの内臓器官とつながっていて、副交感神経を通じて身体をリラックスモードに導きます。

だから、迷走神経が整うと、身体は自然に「休む」ことができ、胃腸の調子が良くなったり、心拍数が安定したりします。

「心と身体の相互通路」を日々ケアすると、自律神経のバランスを保ち、心身の健康を守ることができるのです。

イラストは腸脳相関軸"Gut-Brain-Axis"と呼ばれるものです

自律神経失調やHSP、強迫観念などによくある身体の症状

心理的な症状が多いのでは、と思われがちだけれど、からだの症状も出ますよ、という状態の例を3つほど挙げてみたいと思います。

3つの例に共通するのは身体的な症状で、肩こり、頭痛、耳鳴りやめまい、むくみ、不眠、動悸、下痢や便秘などの消化器系の不調、肌荒れや抜け毛、持病やアレルギーの悪化、痛みに対する耐性低下、などがあります。


1. 自律神経失調

交感・副交感神経のバランスが崩れることで、心身にさまざまな症状が現れる状態。

2. HSP(Highly Sensitive Person)

感受性が高いため、日常の些細なことでもストレスを感じやすい。

3. 強迫観念

ひとつのイメージや考えが繰り返し頭に浮かび、それに伴う不安を軽減するために手洗いなど特定の行動を儀式にのように行う。


ゴールはループをブレークすること

心身は逆回りにも相関するので、身体症状が心理ストレスとなって負のループを引き起こしもします。ですので、このサイクル自体をブレークできるところでブレークすることが、状態を改善する鍵になります。

心と身体の両方で気になる状態が続くなら、最終的にはどちらも解決されるのが理想ですから、どちらか片方でも両方でもアプローチできる方からケアするといいです。

次のセクションは、「自分でできる神経の整え方」です。


モヤモヤは息と共に吐き出してしまいましょう!

【身体から整える】自律神経を整える実践的な方法

自分がシドニーで開業していたころ、心理療法士(サイコロジスト)から教わったテクニックで、特に有効だったものを3つご紹介します。

1. 呼吸法(Box Breathing)

  • やりかた: 「4秒吸い、4秒止め、4秒吐き、4秒止める」を1日数回。迷走神経を刺激し、副交感神経を活性化します。448呼吸法でもヨガの呼吸を深めるポーズでも◎、自分に合ったものでいいと思います。

身体をぶらぶらゆらゆらさせて飛び跳ねるのも◉

2. アーシング(Earthing)、または20秒くらい続けて小さくジャンプする

  • やりかた: 裸足で土や芝生の上を歩く。ジャンプは靴を履いたままでもOK。ストレスホルモンの減少と自律神経バランスの改善が確認されています。

3. ノートに書きだす(Gratitude Journal)


【心から整える】自分と他者のバウンドリーを保つ大切さ

心身の健康を守るためには、自分と他者の境界線(バウンドリー)を明確にし、自分の軸を持つことが鍵となります。

これはどういう意味なのか、アメリカのソーシャルワーク研究者である、Brené Brown の言葉を借りるならば、「バウンドリーを持つことは自分の価値を守ることであり、他者との健全な関係を築く第一歩である」に尽きるのではないかと思います。

彼女の著書から、具体的にどんなことを気をつけたらいいのか、少しだけご紹介します。

1. 自分の「YES」と「NO」を明確にする

  • 自分が大切にしている価値観を優先

2. 自分の感情を無視しない

  • 自分の気持ちや身体の違和感を優先

3. すべての人に好かれる必要はない

  • 大切なのは、自分を尊重してくれる人と深い関係を築くこと。

4. バウンドリーをコミュニケーションに活かす

  • 「曖昧に受け流す」のはやめて、丁寧に自分の立場や限界を伝えることが健全な関係を築く鍵。

5. 共感を持ちながらも、自分を犠牲にしない

  • 他人の責任を負う必要も罪悪感を感じる必要もない。

Brené Brownは、脆弱性、勇気、共感、そしてつながりの重要性を研究するなかで、自分と他者のバウンドリーの大切さを繰り返し強調しています。

日本語の字幕付きで話しているTEDトークの動画があるので、興味のある方はぜひご覧になってみてくださいね。


おわりに

いかがでしたか?

心身相関にアプローチする方法は、このほかにもたくさん(たくさん!)あります。

例えば、ポジティブアファメーションの力を説くルイーズ・ヘイやフローレンス・スコーベル・シンのような見方はよく知られています。

アーユルヴェーダように、ヨガやシステマティックな食餌療法と合わせる伝統自然療法でのやり方もあります。

アロマセラピーやハーバルメディスンなら薬効成分の働きで神経のバランスをとることもできます。

どのような観点からも、心と身体のつながりを理解し、それを日々の暮らしに取り入れることは、ウェルビーイングのカナメかなと思います。

ひとつの方法ですべてを解決に導くことは難しいかもしれませんが、いろんな角度から違った方法をあわせて、全体を解決に導けたらいいと思います。

簡単なこと、当たり前の事だけれど、悩みが消え胸の支えが取れると、実際に喉や胸のあたりが軽くなるもの。

気持ちも心もスッキリとした毎日が過ごせると思うので、心と身体のつながり、ぜひ意識してみてください!

来年1月20日開講のナチュロパシー講座でも、心と身体のつながりについてはより深くカバーしますよ!興味のある方はぜひご参加くださいね。

このnoteでは、どなたにも日々役立てていただける食と健康に関する情報を提供していますが、医療専門家のアドバイスに代わるものではないことをご確認ください。効果や結果は個人差があるため、特定の健康問題については医師や専門家にご相談ください。情報は最新を心がけていますが、変更される場合もありますので、自己責任でご利用ください。
また、私のブログ記事を参考にしていただく際は、ぜひ出典を明記していただき、内容はそのまま正確にご使用ください。転載や複製をご希望の場合はご一報ください。どうぞよろしくお願いします。

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