【読書】『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』ブレイディみかこ
英国の「元底辺中学校」に入学した、白人と日本人のMIXである「僕」。
英国が抱えているあらゆる問題について、
著者とその息子の日常を通して深い洞察が綴られる、1年半のリアル・ストーリー。
表題は、彼がノートの片隅に呟いていた言葉。
いじめに格差にレイシズム。
世界の縮図のような学校、地雷だらけの多様性ワールド。
差別する側、される側。裕福な家、貧しい家。
分かり合うことなど不可能に見える隔たりを、子どもたちは大人よりずっと軽やかに、乗り越え繋がっていく。
日本で暮らしていたのではなかなか出会えない価値観に揺さぶられ考えさせられるけれど、読後感はとても爽やか。
心がひらく素晴らしい作品だった。