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うつ病経験者の自己理解

※注意
積極的に転職をお勧めするわけではありません。自己理解を進めて自分らしく生きるためにどうしたら良いか、もがいた経験から得た見解をお伝えしています。

うつ病になると、本当に自分の仕事がやりたいことになっているのか?など、いろいろと気になることもあるかと思います。

 オイラらの場合は、家庭事情でやりたい業界をあきらめて就職したため、特にやりたいことをしたかったわけではありませんでした。このことが人生をあまりよくない方向に進めることになりました。

 どうせ苦しい人生なら自分の適性に合った、やりたいことを進めていこうかと思い、「自分の適性にあった仕事、業界は何なのか」を突き止めるため、自己理解、自己分析をやってみました。

 ここでは、その自己理解や自己分析を、どうやって進めたかをご紹介していきます。


自己理解の方法

 オイラの場合は下記の本を参考にしました。著者の八木仁平さんのYouTubeを見みながら本の内容を理解し、そのあとワークをやってみました。

 ワークは書籍を購入すると頂けます。kindleUnlimitedなら0円で読めます。

 ただ、このワークの設問数が100問と量が多いので、回答するだけで結構な負担になります。まだまだ重い症状から抜けていない状態だったので、休み休みこなしていきました。100問の回答だけではなく、他にも大きく2つの設問があるので、少しずつ回答していきました。

 回答が終わったら回答をカテゴリー分けしていきます。唯そのカテゴリーもこれでいいのか?という感じで不安になります。

 恐らく自分の感覚や好み、思考に合わせていいのでしょうが、ポンコツだったオイラはそこまで頭で整理できませんでした。

 そこで思いついたのがAIに整理してもらう方法。これである程度カテゴライズしたものから自分のやりたいことを見つけていった感じです。

 もちろんAIだからと言って必ず正しいわけではありませんが、精度は高いはずですし、何度か同じようにAIに整理させれば、重複したカテゴリはそれだけ適性があるものだと思うので、構わずやってみました。

クリフトンファインダーも利用

 ご存じの方も多いと思いますが、「クリフトンストレングス」(旧ストレングスファインダー)もやってみました。下記リンク先からも購入できますが、高いので書籍を買って巻末のIDを取得してやった方が安いです。

 結構多くの設問に回答していき、34の資質から適性がある資質の上位5つをはじき出してくれます。

オイラのやった結果は下記にまとまっています。
うつ病のオイラがクリフトンストレングスを試してみた:隠れた強みと、自分らしい生き方のヒント

どうせなら16Personalitiesを含めて整理

 どうせだったら「16Personalities」も含めて整理してもらおうと思って、これら3つをふくめてAIに整理してもらいました。

 クリフトンストレングスも16Personalitiesもデメリットとして、米国の指標なので、日本語が直訳過ぎて意味が分かりにくいところがあります。クリフトンストレングスは、日本語訳の本が日本人の方が訳されているので、本の方が飲み込みやすい印象です。

 これらを自分で要約したあと、内容を加味して判断するなど、かなりきついと思いますが、精度は高そうです。

そこで3つの指標(自己理解、ストレングスファインダー、16Personalities)を加味してAIに判断してもらいました。

 その具体的な方法などは、下記記事にまとめています。

実践編:自己理解を深める方法とは!

うつライフの結果

これらをAIが整理して出した答えは、
1.カウンセラー / メンタルヘルスカウンセラー
2.フィットネストレーナー / パーソナルトレーナー
3.ウェルネスブロガー / コンテンツクリエイター
4.栄養士 / 健康コーチ
5.アウトドアガイド / ネイチャーフォトグラファー

カウンセラーや、フィットネストレーナーは、自分の性格的特性も活かせる可能性が高いとのことでした。

 とはいえ、いきなりこれらの仕事ができるわけではありません。そりゃ実績が無いですしね。実績が無いのに飛び込めるのは新卒のうちだけですから。

以前のように働けないことを理解する

 自己理解をして適性のあった業界や職業が分かっても、あるいは、元の仕事に復職する場合でも、うつ病などの精神疾患になったら、もともと持っていたメンタルパワーは無くなっています。病気のせいで燃料タンクが小さくなっていたり、メンタルパワーの出力が落ちていたりするからです。

 どうやったら元に戻るかは、オイラにはわかりません。

 ただ、ゆくゆくはAIがはじき出した業界にシフトするにしても、仕事に復帰することは変わりがありません。

 そこで、復職についての心構えが必要になってきます。復職の段階的な計画は下記リンク先にまとめていますので、もしよろしければご参考になさってください。

うつ病からの復職について(うつ病の初心者向け総合ガイド)

 うつ病などの精神疾患になった場合、以前のようなメンタルが出力できないため、以前と同じような無理が利くかといえば、利かないこともあります。

 オイラはそれを理解していなかったので、何度も再休職をした時期もありました。転職した時も自分に合っていない業界だったので、結局再度、今のIT業界に戻ってきた経緯があります。まさに自己理解とうつ病を理解していなかったがために起きた遠回りというところでしょうか。

思い描いていたキャリアと折り合いをつける

 これまで働いてきて、順調にキャリアアップしてきた人にとっては、うつ病でキャリアが閉ざされた気持ちになるかもしれません。

 ですが、うつ病になるということは、ある意味無理しすぎていた状態であり、このままずっと過ごすことはできなくなっていたと思います。

 これまでの頑張りも無意味だったような気もするかもしれません。ですが、ここまで頑張ってきたからこそ、今見えている景色があることは忘れてはいけないと思います。それにまだ終わったわけではありません。

 そもそも、自分以外に大切なものは無いはずですので、ここで考え方をシフトしていきましょう。

 目指す景色は変わったけど、終わりじゃない

 キャリアアップして上から見る景色はどのようなものかわかりませんが、その景色が見えなくなったからと言って悲観しなくてもいいと思うのです。

 周りを見渡せば、いい景色を見ることができるところにいると思います。上を目指さず、横に広がることで、やりがいを見つけることでも良いのではないかと感じます。

 そういった意味では、上のキャリアが目指せない=絶望、ということをイメージしてしまうのなら、そこは視点を変えてみましょう。例えばいい景色を見るのなら、横に広がっている景色でも良い景色はあるわけです。

 目標(例として、いい景色を見る)が変わらなければ、今いる地点でも十分いい景色を見ることができると思うのです。

 今一度、なんのために働くのか、何のために今の仕事なのか、を振り返ってみてもいいのかもしれません。

 それでも上を目指したいという事であれば、実績を作っていくしかありません。二度と精神疾患にかからず、安定して成果を出していくことで信頼を勝ち取っていけば、おのずと周りも「もう大丈夫」と太鼓判を押してくれるはずです。そこまで回復できれば可能だと思いますが、思っている以上に困難で長い道のりになるかと思います。

 経験上、そこまで回復するのはなかなか難しいのではないかと思っています。ただし、適応障害などの場合、理由が部署の仕事や人間関係であれば、他の部署へ異動、もしくは転職をすることで、キャリアアップも可能になる気がします。理由が明確なため、そのストレッサー(ストレスの根源)から離れれば、回復することが分かっているからです。(ブラック企業などは一刻も早く転職するべきです)

うつ病で仕事をするということ

 オイラのように「うつ病でドクターストップ」であるにもかかわらず、仕事を続けるのはお勧めしません。

 半端なく初歩的なミス、簡単なことを覚えてない、マルチタスクやスケジューリングの失念はしょっちゅうで、会議や資料の内容も頭に入りません。ワーキングメモリーが無く、自分がポンコツになったように感じます(まぁそれはもともとありますが)

 もっと厄介なのが、その姿を見て、病気のせいだとは思われず、その人の能力や「さぼっている」などの人間性の問題だと評価されてしまう点です。

 うつ病を押して仕事をしている結果がこれでは、あまりにも浮かばれないではないですか。自分の評価が病気とは関係ないこととして下がっていくことになりますので、うつ病になったらお仕事を休み、休職することが可能ならば、休職することをお勧めします。

 また、復職した場合でも、自分に無理な負荷がかかっている場合は、メンタルマネジメントしましょう。ご自分の病気や症状に向き合いながら、可能な道を模索する必要があると思います。そのまま無理をしてしまえば、きっと再発⇒再休職することになると思います。

 ゆっくりと自分と向き合いながら進んでいきましょう。

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