ニューヨークでの事業から学んだお金の使い方の話
こんにちは、@satoshi_gfa18です。
本日はお金の話です。私は普段ニューヨークで会社経営をしており、ニューヨークの事業を通じて生計を立てています。基本報酬ベースの事業であるため、時間単位でチャージというものではありませんが、世界一物価が高い分、同様にいただく金額もニューヨーク水準で高いものになります。
しかしながらお金を稼ぐ・生み出す以上に大事なことは、お金の使い方です。
ニューヨーク、特にマンハッタンは世界で一番物価が高いと言っても過言ではなく、わかりやすい指標で、1LDKの物件で平均家賃が5,000ドル(75万円)、しかも洗濯機や水を貯められる深いバスタブがないほどの場所です。ワイン1杯もラーメン1杯も4,000円近くしてしまいます。
バスタブといえば、以前にこのような投稿をいたしましたが、これは至って本気です。
ちなみに私の実家というか祖母は、東北で銭湯を経営していますw
そんな世界一物価が高く、目まぐるしく動くニューヨークに来てから、自分個人の考え方は大きく影響を受けています。
日々考えながらですが、近年お金の使い方について思うことが確立してきた感があり、それらについて少し書いていきます。あくまで個人的な見解として参考になれば幸いです。
お金の賢い使い方は?
前提とすると、個人的なお金の使い方は結構渋めを好んでおり、その理由の一つは、自分がお金に対して苦労した経験が昔からあるので、大切に扱うことを重要視しています。(またほとんどの人のトラブルはお金が影響するのである種の嫌悪感があります)
もう一つは、プラスのものを生み出さない消費は、消費してもなんとも言えず、心境的にも微妙になるためです。個人の買い物でもビジネスでも、良いディールをいつも探してます。
基本は増えることにお金を使うべし
消費についての一つの基準は、お金を消費(投資)することでそれ以上の(経済的)価値を生み出せる、と判断できるもので、シンプルにこれらは大いに使うに値します。
使った額よりも多くを生み出す(可能性が高いと判断できる)もの、という最たる例がおそらく投資で、今100ドルのものが欲しいのであれば、100ドル分、株式でもビットコインでも何にでも投資して、その投資で得た100ドルで、欲しかったものを買えば元手がなくならず良い、というシンプルなマネー論です(ここではいったん税等を考慮しない)。
また、直接お金を生み出さないものであれ、我々は生きていく上で、お金を何かに使う必要性が出てきます。生活の中で、事業(仕事)の中で。
そんな時、例え1ドルであれ5ドルであれ(どんなに少額であれ)、大きく価値を感じられないものは、基本的に消費対象に選ばないことがベターです。これが初見では難しく、通常はやった後に気づく。ただそれでよく、必要以上に考えすぎずにどんどん決める。そして後悔したら繰り返さない。それらは経験となり、時間を無駄にしないので、それでよいのだと思います。
これらは、そもそもその消費自体が不要という場合と、単価が異様に高いという2つのパターンが存在します。後者は、20ドルで効果が得られるものに対して、必要以上の額、50ドルを支払う必要はない、ということです。余った30ドルは投資に回すや、大事な人に使う、自分が好きなことに使うお金にした方が良いでしょう。
ニューヨークではタダなものはない
しかしサービスを受けた後は、相手をフリーで終わらせず、多少多く感じても十分に支払うことが必要です。それが相手の気持ちなり、評判なりで必ず巡ってくるため。事業をされている方は特にです。チップであれ何であれ、0は良い方向へはワークしない。
ニューヨークではタダなものはないとも言われ、この辺がわりとシビアな印象です。世界一物価が高いことも影響しているかもしれません。ただ、同時に市場原理が働き、競争力がないものは生き残れないことも事実です。
なお、ニューヨークの飲食店で食事をすると、金額にチップおよそ8.8%が乗り、この金額に平均で20%のチップを支払います。これはサービスが良かった場合、というお約束の元でありますが、以前は10%や15%から始まっていたチップのスタート額が最近20%〜となるお店が多く、20% / 25% / 30% / その他カスタムで、となる形で会計時に求められます。
このチップというものは、アメリカの生活を試されている指標とも言えるかもしれません(なお、欧米と一括りにされそうですが、欧州には基本的にチップ文化はありません)。
極論言って仕舞えば、チップを気持ちよく払えない場合は食事をしてはいけない、ということかもしれません。そこまでなのか、という問いがあるかもしれませんが、働いている方々も皆これを前提として良いサービスを提供します。ゆえに、そこで20%とかしらんわ!と言っても、郷に入りては郷に従え、となります。
もう一つが、完全な競争社会となっているアメリカでは、良いサービスを提供するところには人が集まり、悪いものは遅かれ早かれ淘汰される、というものになりますが、チップはこの競争力を高める一つになっています。
なお、現在のニューヨークはオフィスの空室が目立ち、特にリテールショップが多く空いています。これも色々な要因あれど、一つにはサービスレベルの高さ・競争優位性が他者と比べてどれほどあるか、という点も影響しているでしょう。
一方で、たとえ10,000ドルでも本当に価値があり、問題を解決して、それ以上のものを生み出してくれるものを探して積極的に利用すべきです。
お金よりも大切なものを買えるお金
加えて、そもそも総数が限られており、刻一刻と減っている時間を増やすためのことには、迷わずにお金を使うべきです。先ほどの話とも一部重複しますが、この時間の大切さを正しく認識しているかどうかが極論、成功している人とまだしていない人の違いであるとも思います。
時間の価値は若いうち思っている以上に本当に貴重で、事業をやられている方は即断即決が何より大事です。
ニューヨークは特にビジネスが「なまもの」である感覚が強く、数日経つともうその話はなくなり、決めるなら即日その場で、というケースが想像以上にかなり多いです。
幸運の女神には前髪しかない
それは、自分以外にも他の候補者や相手にとっての選択肢など無数にあって、自分がそのものを手にできるチャンスが目の前にあったら、取らなければ二度と現れない、まさに「幸運の女神には前髪しかない」、というやつです。時間価値が本当に重要であるということかもしれません。
また、お金の使い方を渋くしたとしても、一緒に働く人やビジネスパートナーには多く持って行かせることは合理的にワークします。これは一見すると綺麗事っぽいですが、一番は自社のためにワークします。
先日noteにも書きましたが、「その方がこやつは多く支払ってくれるからまた一緒に仕事しよう」、とまた紹介が来て、結果総和が増えます。ここは先輩経営者の方からも、ニューヨークに根ざしたビジネスを100年近い単位でやってる方々からも、大いに学んでいるところです。
チェーン店をいつまでも楽しむことができるか
人間は成長していきます。例えば出張に行くとして、ビジネスのステージが上がってきたから、良いホテルに、エコノミークラスでなくビジネスクラスに、チェーン店でなく良いレストランに、といった考え方もあると思います。そういった経験から得られるものは素晴らしく、そこで知り合った良いコネクションがビジネスに繋がることもあるかもしれない。自分も良い体験をすることはとても好きです。
しかし、これはある方が言っていたことですが、「日々成長し成功していくと、経済的にも精神的にも選択肢が増え、許容範囲が広がり、たとえストレスフルな状況であっても楽しめるようになる」という意見があり、これもまた素敵なものだなと思いました。
ビジネスのステージが上がっても、大きな対価を支払う必然性はなく、自分たちが満足できるならばそれで良いのかなと。
以前、ニューヨークで成功している、あるビジネスパートナーが着てるスーツがとても素敵に見え、「それはどこのものなのか?」と聞いたら、「200ドルちょっとのセットアップだ」と真っ白な歯を見せて教えてくれた話が以前にあり、改めてお金のことを色々考えた瞬間でした。(そんな彼は数億円の不動産を毎年のように買っていたりします)
忘れてほしくないアメリカのペイフォワード
最後に、アメリカでは競争が激しいということも言われますが、寄付文化・人にお金を使う文化が強くあります。
この循環はペイフォワードとも言われ、直接恩を受けた人に返すのではなく、他の人に返し、循環させていくことです。私がアメリカに来たばかりの頃、特に好きになった考え方です。
お読みいただき、ありがとうございました。
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