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相米慎二監督、そして『お引越し』『夏の庭 The Friends』へ各界著名人よりコメントが到着!


 『セーラー服と機関銃』『台風クラブ』などの相米慎二監督作品『お引越し』、『夏の庭 The Friends』が4Kリマスター版として12月27日(金)より、Bunkamuraル・シネマ 渋谷宮下、新宿武蔵野館ほかにて全国順次公開いたします。

この度、相米慎二監督2作品への絶賛コメントが続々到着‼
『夏の庭 The Friends』へは
次世代の音楽シーンをけん引するバンド MONO NO AWARE のボーカル&ギター・玉置周啓、文筆家&映像作家&俳優としてマルチに活躍する小川紗良、写真家としてカメラレンズを通した表現にかかわり続ける濱田英明、『夏の庭 The Friends』で相米監督と現場を共にした映画ジャーナリストの金原由香よりコメントが。

また、2作品、そして相米慎二監督への熱いコメントが映画監督たちから続々と届いている。

◆コメント一覧

※敬称略

『夏の庭 The Friends』

草を引っこ抜く。土が浮き、立ち上がる香り。
画面いっぱいの黄金の日差し、乾いた土を濡らす雨。
自然っていい、いや、手入れだからいい。
人と人とに手を入れる神秘の夏でした。
玉置周啓(MONO NO AWARE)

容赦のない雨に、思わず笑みがこぼれる。
普遍的な哀愁と、エキセントリックな描写を両立する、相米映画の魔術。
少年たちのひと夏が、時を経ても色あせずに咲き誇っていた。
小川紗良(文筆家・映像作家・俳優)

あの少年たちの瑞々しい躍動感よ!
相米慎二監督の金字塔でありながら、大震災直前の神戸の姿が残された貴重なフィルムでもある。
そして、篠田昇氏による奇跡のショットの数々、何より三分間の長回しに目を見張った。
思わず心にある「夏の庭」を探しに行きたくなった。
濱田英明(写真家)

映画の撮影中、花火大会があり、スタッフ・キャストは見学に。
でも、三國連太郎さんは「花火の音は戦争中を思い出して苦手なんです」と部屋に戻られた。
夏休みの撮影中、三國さんは3人の子供たちに戦争の話をすることもあった。
映画の中の傳法喜八の語る言葉には、その時代を知る演者の真実がこもっている。
金原由佳(映画ジャーナリスト)

「映画でしか出来ない何かで満たされている」「生き生きしている」
「ひたすら感動する」――

映画監督たちからも続々到着!

映画全体に張り詰める緊張感は観ているこちらを心地良く疲れさせ、
身体に残った残像で、再度映画を自分の中で構築する事の出来る “相米映画” は映画でしか出来ない何かで満たされている。
だから、この二作品を観て何も感じない人は
別に映画じゃなくてもいい人たちなのだと思う。
山下敦弘(映画監督)

相⽶さんの映画は、⼈が、
特にこどもたちが⽣き⽣きしていて、それが好きです。
『夏の庭 The Friends』が特に好き。
このまえ鶴瓶さんにお会いした時に聞いた
相⽶さんの話がとってもすてきでした。
今泉力哉(映画監督)

いつまでも夏の映画にこだわってしまうのは、
相米慎二監督の切り取る一瞬に憧憬しているからかもしれない。
制御できない暑さの中で、制御されたフレームの中で、
奇跡のような瞬間が訪れる。
『夏の庭 The Friends』ではスイカを食べながら大雨が降りだし、
『お引越し』では軽トラを追いかけて手を伸ばして追いつく。
少年少女の一瞬をたおやかに切り取り、映画は永遠に残る。
猛烈なスピードで物語が消費されていくこの時代に、
相米監督ならどんな映画を作りますか。
松居大悟(映画監督)

立川談志さんが『ションベン・ライダー』をご覧になったときの言葉だったと思うのですが、
「この監督は必死になってなにかをつかもうとしているような気がする」というような感想を何かの本の中でおっしゃっていました。
僕には相米慎二監督の作品を語れるような言葉がないので、
人の言葉をお借りしてしまいますが、
相米監督の映画はすべてが本当にそうだと思います。
足立紳(脚本家・映画監督)

相米慎二の映画は役者の映画だ。
三國連太郎とか桜田淳子とか田畑智子とか、尋常ではない。
凄まじい映画表現の嵐を、役者という存在が常に凌駕している。
生きていることそのものが映っている。それにひたすら感動する。
森井勇佑(映画監督)

映画というパレットに描く監督の手先がこれほどまでに見えるのに、
風や光や湿度がそこにあったと思えるのはどうしてなのだろう。
相米慎二監督の作品は、目線よりも、記憶に近い。
清原惟(映画監督・映像作家)

【STORY】
『お引越し』

両親が別居。 はじめは家が2つできたと喜んだレンコも、次第に自身を取り巻く変化の大きさに気づかされていく――
京都に住む、明るく元気な小学6年生、レンコ。
父ケンイチが家を出て、母ナズナとの二人暮らしが始まった。
ナズナは新生活のための規則を作るが、変わっていこうとするナズナの気持ちがわからない。
レンコは、離婚届を隠したり、自宅で籠城作戦を決行したり、果てにはかつて家族で訪れた琵琶湖への小旅行を勝手に手配する…。

1993年/124分/日本
監督:相米慎二
脚本:奥寺佐渡子、小此木聡
原作:ひこ・田中
製作:伊地智啓、安田匡裕
撮影:栗田豊通
出演:中井貴一、桜田淳子、田畑智子、笑福亭鶴瓶

『夏の庭 The Friends』
「死」への興味から、奇妙な老人と関わりを持った小6トリオのひと夏の成長記。
木山、河辺、山下の小6トリオは、祖母の葬式に出席した山下の話を聞き、「死」に興味を持ちはじめる。
近所に住む一人暮らしのおじいさんがもうすぐ死にそうだ、と聞きつけた3人は、家を張り込むことに。
はじめは少年たちを追い返そうとしたおじいさんも、次第に彼らを受け入れ始める。
そんなとき、ひとりぼっちのおじいさんのために、3人はある計画を思いつく…。

1994年/113分/日本
監督:相米慎二 脚本:田中陽造 原作:湯本香樹実 撮影:篠田昇
出演:三國連太郎、坂田直樹、王泰貴、牧野憲一、戸田菜穂、笑福亭鶴瓶

12月27日(金)より
Bunkamuraル・シネマ 渋谷宮下、
新宿武蔵野館ほかにて全国順次公開

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