「シャイニング」がもっと深まる10の知識
あれ、椅子無くなってない?
カーペットの模様、変わってない?
アイス、溶け過ぎじゃない?
全部、理由があるんですねぇ…。
映画「シャイニング」に関する記事です。
私はこれまでに何度も「シャイニング」を鑑賞しています。
今回は、ポッドキャストのDOMMUNE RADIOPEDIAにて町山智浩さんと平山夢明さんの解説を聞きながら鑑賞しました。
この二人の解説、めちゃくちゃ面白いんですよ…。
また、知らなかった豆知識をたくさん紹介してくれるので、本当に作品を観る視座が広がります。
今回の記事では、そちらで得た知識をもとに、「シャイニング」をより楽しく鑑賞するための10のポイントを紹介させていただきます!
こちらのnoteの記事では8つ、ブログでは全ての情報を公開しております👇
2000ガロンの血液
本作で有名なシーンの一つ、エレベーターから溢れ出る大量の血。
あれは何と2000ガロンもの血液を使っています。
2000ガロンはおよそ7500Lに相当しますので、なんと7tもの量を放出しているんですよ。
キューブリック監督は、リテイク数が多いことで有名ですが、このシーンはそうはいかない。
そのため、制作スタッフも撮影スタッフも、かなり慎重にことを運んだのだとか。
また、キューブリック監督は、このシーンの撮影には立ち会わなかったものの、このシーンをとても気に入ったので、映画の中でも繰り返し使われ、予告編もたっぷりとこのシーンだけを見せるものに仕上がっています。
双子の元ネタ
シャイニングで最もアイコニックなキャラクター、グレイディ姉妹。
彼女らは、キューブリック監督がかつて一緒に働いたダイアン・アーバスという人の「一卵性双生児」という写真をイメージして作ったそうです。
よく似ていますよね!
また、双子はオーディションの最終日に見つけたのだとか。
そもそも、原作では双子という設定ではなく、姉妹でした。
彼女らに出会うまでは、原作通り双子ではなく姉妹にする予定だったのかもしれません。
インディアンの怒り
映画版「シャイニング」は、インディアンを感じさせる要素が随所に盛り込まれています。
ウェンディの服装や、ホテルの壁画、貯蔵庫の缶詰、マルボロなど、インディアンをイメージさせるショットがたくさん映ります。
また、映画では1907年にホテルの建設が着工したと言われていますが、原作では1945年。
映画版ではインディアンの怒りとか怨念的なものがホテルにはあるような雰囲気ですが、原作は金持ちの悪行が呪いとなっているような印象です。
決定的なのは、ラストショットの写真。
1921年7月4日はアメリカの独立記念日なのです。
ギネス世界一のシーン
シャイニングはあるシーンがギネス世界一に認定されています。
詳しくはブログで解説します👇
迷路の空撮のトリック
ジャックがキャッチボールをした後、迷路のミニチュアを見つめるシーンがありますよね。
あのシーン、どんどん寄っていくと、ダニーとウエンディが中心部に映ります。
あれは実際の迷路を、高い建物の上から撮ったんだそうです。
真中部分だけを切り取って差し込むという、当時ではすごい技術を駆使して撮影しています。
流石はキューブリック。おこだわりが半端ない。
カーペットの仕掛け
シャイニングと言えば、ホテルのカーペットの柄も有名ですね。
六角形の一部が開いているあのデザインです。
当ブログの背景も、オーバールックホテルのカーペットをイメージしています。
カーペットの上に座って、ダニーがおもちゃで遊ぶシーン。
あのシーン実は、カーペットの模様が変化するんですよね。
六角形の一部の、開いた位置が前後で変わります。
ダニーが捕らわれるようなイメージが膨らみますよね。
また、この模様は蜂の巣(ハニカム)をイメージしているらしく、原作ではハチが登場するので、それにあてたイメージなのだとか。
237号室のシーン
私が大好きな237号室のおばけ。
ジャックが237号室で遭遇する怪異なのですが、あれは一節によると、ダニーがジャックに思念を送っているらしいです。
「シャイニング」では、ウエンディもジャックもいくつかの怪異(幽霊)に遭遇しますが、あれらは全部ダニーの危険信号(警告とかヘルプサインのような感じ)だそうです。
キューブリックはお化けとかあの世とかを信じていないけど、超能力は信じていたので、その解釈のもと推理すると、それもそうなのかも…。
私は原作も読んだので、鑑賞時は割とお化けとして楽しんでしまいますが。
ちなみに237号室出てくるあの美女、
ダンサーで応募した女性だったんですが、ヌード写真もあったので起用したそうです。
椅子が無くなった理由
「シャイニング」では、ジャックとウエンディの会話シーンで、椅子が無くなることがちょっとした話題になります。
ここから先はブログにて!
股の間からキューブリック
ジャックが食糧庫に閉じ込められるシーン。
ニコルソンを下から見上げるショットがもの凄いですよね。
あれは、ニコルソンの股の間にカメラマンが寝ころんで撮影しているんですよ。
ちなみにあのシーンの後、誰がジャックをあそこから出したかについては、ハッキリとした答えがありません。
「シャイニング」好きの間で、一番盛り上がり、論争になるポイントです!
雪ではなく塩
オーバールックホテルの外は、たくさんの雪が積もっていましたよね。
しかし、あれは本当の雪ではなく、塩と発泡スチロールで作ったものなんです。
だから実際は寒くない(むしろ撮影現場はめちゃくちゃ熱かった)んですよ。
ダニーも、ニコルソンも、デュバルもすごい演技力ですよね。
今日の映学
最後までお読みいただきありがとうございます!
映画「シャイニング」をより楽しむための10のポイントを解説しました!
「シャイニング」を鑑賞する際の参考にしていただければ幸いです。
本作は本当に人によって解釈の分かれる、味わい深い作品です。
あなたは、誰がジャックを逃したとお考えですか…?
ブログでは映画「シャイニング」に関する情報をたくさん紹介していますので、ぜひ遊びにいらしてください👇