「PLAN75」込めたのは警鐘と願い
2025年には国民の5人に1人が75歳以上になる、この国で。
映画「PLAN75」を鑑賞しました。
タイミングが合わず、劇場で鑑賞することが叶わなかったものの、Amazon Prime Videoに追加されたのでお家鑑賞。
これは刺さりますねぇ。
日本人ならしっかりと受け止めたい、強いメッセージがこもった作品です。
今回の記事では、映画「PLAN75」の見どころを解説します!
STORY
カメラ・ドール受賞
今作は、第75回カンヌ国際映画祭にてカメラ・ドールを受賞しています。
カメラ・ドールとは、カンヌ国際映画祭の賞のうちの一つで、いわゆる新人監督賞です。
「コンペティション部門」「監督週間」「国際批評家週間」で紹介された処女作の中から、最も優秀な作品に贈られます。
監督は早川千絵さん。
今回が長編デビュー作となります。
こんなにインパクトのある作品がデビュー作とは…いやはや、ものすごいですね。
今後の活躍が非常に楽しみであります!
実力派俳優の演技に注目
今作は、俳優陣の演技ももの凄く光っています。
倍賞千恵子
日本が誇る俳優の一人で、ハウルの動く城ではヒロインの声優も務めた実力者。
主演としては9年ぶりだとか。
品のある高齢の女性を見事に演じ切っています。
この品が重要。
優しくて誠実で品のある彼女が、最後にどのような道を選択するのかは、非常に考えさせられるものがありました。
磯村勇斗
磯村有斗さんの演技も素晴らしい。
今作は親切な市役所の若者を演じています。
ヤンキー役もハマるし、宗教狂いもハマる。
これからの活躍が本当に楽しみな俳優さんですね。
ステファニー・アリアン
フィリピン人女性を演じる、ステファニー・アリアンさんの演技にも注目です。
かなり重要な役どころに、決してメジャーではない彼女を起用したのは英断だったと思います。
ハリウッド映画と比べて、日本の映画はダイバーシティの乏しさが目立ちますので、このキャスティングは素晴らしいです。
河合優実
私は今作で、河合優実さんの演技が、一番泣けました。
最近とっても人気のある若手女優の一人ですね。
その理由がようやく分かりました。
最後の電話のやり取りは泣け過ぎるし、その後のカメラ目線もゾクッとします。
こちらに問いかけるような、凄まじさがありました。
超高齢社会
2025年には国民の5人に1人が75歳以上になると言われる日本。
こちらの内容はブログで👇
小津調の切ない部分
今作は、カメラワークも独特です。
私は今作から、小津調を感じました。
室内を撮る小津調の代表的なカメラワークと、人物をアップで撮るシーンが何度も映っていました。
特に、横顔を撮るシーンは、ドキッとさせられます。
手のひら
今作では、倍賞千恵子さんが手のひらを見つめるシーンが何度も出てきます。
はじめは、あのしぐさは一体何なのかわかりませんでしたが、終盤でようやく気付きました。
このシーンの考察はこちらを👇
今日の映学
最後までお読みいただきありがとうございます!
映画「PLAN75」の見どころを解説しました。
自分事にとらえて、じっくりと考えながら見ていただきたい作品です!
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