「ジェニイの肖像」美しすぎるNY
真実と希望の物語。
映画「ジェニーの肖像」を鑑賞しました。
1948年にアメリカで公開され、アカデミー賞やヴェネツィア国際映画祭でも受賞に輝いた作品です。
今作は、ニューヨークの美しさや、死生観について考えさせられる作品です。
STORY
アカデミー賞撮影賞の美しさ
今作は、絵描きが主人公です。
そのため、キャンバスに風景を描いたかのようなカットが何度か出てきます。
通常の映像の中に、うっすらとキャンバス地を重ねるような技法です。
中でも、肖像を描きあげた時の移り変わりのカットはお見事です。
また、今作ほど、ニューヨークの町並みを美しく魅せる作品は、他にないといえるほど、とってもキレイに魅せます。
昔のニューヨークはこんな風景もあったのかと、印象が変わるはずです。
ファンタジー映画としてのクオリティ
今作は、ファンタジー映画として、非常に高いクオリティです。
分かりやすく、魔法のような演出がある訳ではないのですが、地味だからこそ、共感しやすく惹きつけられる魅力があります。
1910年のことを話し、服装も昔風の少女。
今観ると、1940年代のアメリカも随分昔なので、そこまで違和感はないのですが、不自然さが主張しすぎていないのがとてもいい感じです。
また、そのファンタジーな世界観を彩るのが、音楽です。
ドビュッシーのアラベスクの様々なアレンジが素晴らしいですよ。
数々の名言
今作、名言も非常に多いです。
『生は死であり 死こそ生に他ならない』
『美は真実 真実は美 これのみが知るべきすべてなれ』
『夢が多いほど迷いも多い』
などなど。
非常に美しく、心に刺さるものが多いです。
死生観に訴えかけるような、セリフとなっていますので、ぜひ映画を観て味わってみてくださいね!
今日の映学
最後までお読みいただきありがとうございます!
映画「ジェニイの肖像」について解説しました。
アカデミー賞受賞も頷ける、素晴らしい作品です。
Amazon Prime Videoで観ることができますよ!