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【Apple Watch】【輝く人生をデザインしていくウェルネス(wellness)】自己免疫疾患(指定難病)とともに生きる (11) - JANGAN MALU-MALU! Living with an Autoimmune Disease

【Apple Watch】

 入院生活は毎日規則正しく早寝早起き、毎晩21:00には病室の電気が消え、しばらくはベッドライトで読書を楽しんでいるが、22:00ころになると眠くなってくる。早く寝ると、朝も早起きになる。夏至(6月21日)前後の東京は、4:30くらいから空が明るくなってきて目が覚める。
 入院26日目(6月24日)の今朝、空が白み始めた4:00ごろに目が覚めたら、病室の窓から南の空に更待月ふけまちづきが輝いていて目を奪われた。普段と少し違う生活の中、こんなふとした瞬間に自然の営みを感じ、生きている幸せを感じる。

 退院に向けた道すじが少しずつ見えるようになり、自分の人生後半に向けた新しい出発の扉の先に見える、より健康で豊かな自分らしい人生を考えたとき、ふと、スマートウォッチはどうだろうと思い立ち、早速Apple Watchを購入した。
 これまでの人生、スマートウォッチはおろか、普通の腕時計もしたことがない。腕時計を身につけるとなんとなく束縛されるような気がして、腕には何もいらない、自由になりたい、という思いが強かったのだ。いざApple Watchを身につけてみると、意外にもしっくりきて違和感がない。もうすぐ約1か月になる入院生活で、常時、右腕には患者個人を特定するリストバンドをつけ、左指にはパルスオキシメータをつけていることに慣れてきたからだろうか。

 思い返せば、大学を卒業して初めての職場でiMacを使っていた。それがきっかけとなり、その後プライベートでも、iBook、MacBook、iPod、iPhone、iPadなど、これまでたくさんのApple製品と生活をともにしてきた。新しい製品を手にするたび、ワクワク目を輝かせ、時間のたつのを忘れて楽しんでいた自分を思い出す。そして、今回、そこにApple Watchが加わった。

 Apple Watchを使い始めてみると、本当に最近の技術の進歩はすごいと思う。入院中にしている健康管理のかなりの部分ができてしまうのだ。心拍数の常時計測、血中酸素ウェルネス(動脈血酸素飽和度(SpO2)と同じだが、医療機器としては使えない扱いのため血中酸素ウェルネスと呼ぶらしい)の計測、そして、なんと心電図もとれる。すべてのデータがまとまって、服薬の管理もできる。入院中に看護師がチェックしてくれている多くの項目を、Apple Watchがあれば自分で簡単にできるなんて、なんとも頼もしい。退院後の生活がますます楽しみになってきた。

【輝く人生をデザインしていくウェルネス(wellness)】

 少し話がそれるが、「血中酸素ウェルネス」の「ウェルネス(wellness)」という用語について取り上げてみたい。
 「自己免疫疾患(指定難病)とともに生きる (5)」【私の原点 (1)】で紹介した、多言語活動ヒッポファミリークラブでは、2023年から「国際ウェルネスツーリズムEXPO」に出展し、私もその出展ブースを手伝った際に「ウェルネス」という概念に注目するようになった。
 「ウェルネス」とは、健康を身体の側面だけでなくより広義に総合的に捉えた概念で、自己実現や生き甲斐を見つけるなど、豊かな人生を送るための「アクション」のことをいう。琉球大学の荒川雅志教授の定義によれば、「身体の健康、精神の健康、環境の健康、社会的健康を基盤にして、輝く人生をデザインしていく、自己実現」である。「ウェルビーイング(Well-being:より良い状態)を手に入れるためのウェルネス(実践)」という言い方もできる。(参考サイトリンク:琉球大学国際地域創造学部ウェルネス研究分野&ブル―ゾーン沖縄研究センター「ウェルビーイングを手に入れるウェルネス」)
 これはまさに、私がこれから進んでいきたい、より健康で豊かな自分らしい人生に向けた実践の道すじを表現しているのではないだろうか。身体の健康・精神の健康は基盤であるが、ただそれだけを求めるのではない。その基盤の上に、より豊かな自分らしい人生を求め、自分が本当にやりたいこと、自分の身体や心が求めていることに素直に取り組む人生を進もう。これからの人生は「ウェルネス」をキーワードに、輝く人生をデザインしていこうと思う。

(つづく)

(カバー画像:新しいApple Watchと、入院中に常時左指につけているパルスオキシメータ)

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