気分を上げて'22秋🍁あきる野の銀杏を見に行く
明日雨予報が出ているので、散ってしまう前に、と朝、広徳寺の銀杏を見に行くことに決める。ほぼ毎年出かけて行くが、ここ2年はタッチの差で葉が落ちてしまっていた。
1時間に一本だけれど、京王八王子駅から武蔵五日市行きのバス路線があることを知り、いつもと違うルートで向かうことにする。
ほとんどの乗客が、北野駅で停まっていた高尾山口行きに乗り換えた。かつて毎年のように登った高尾山。歩いて登って、陣馬山や景信山へのルートも何度も踏んだ。大人気になって人が押し寄せる今は近付かない。
地域住民に利用されるバス路線のようだ。途中、席の殆どが埋まっても、やがて数人だけになる。
所要時間50分。終点手前の秋川橋で下車。ここから歩き始めるのは初めてだ。
境内の一角で、10数人が屈んで何かを一心に覗き込んでいた。何をご覧になっているのですか?と尋ねると、「苔を観察する会なんです」と笑って応じて下さった。うーん、いいね。空気がしっとり感じるここには、多種の苔が見られそう。自然はあの手この手で人を楽しませてくれる。
沢の真ん中で、釣り糸を下ろす人が見える。「川鵜にな、釣った獲物を取られちまうんだよ」いつかの釣り師のぼやきをほのぼの思い出す。こんな日本昔話のような会話を東京で聞くのも楽しい。
人がどっと押し寄せない、観光地とまでは言えない、でも四季の変化が楽しめて、土地の人々の暮らしが窺える、こんな道を歩くのが好きだ。
来年はアンテナをしっかり立てて、2本の銀杏が葉を豪快に降り落とす姿を見てみたい。