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【マーケ&PR担当必見】カンヌライオンズ2023グランプリ受賞事例 ざっくり&一気にまとめて紹介

今年も現地時間2023年6月19日~23日に開催された、世界中から様々な事例が集まるキャンペーンの見本市とも言えるイベント「2023 Cannes Lions International Festival of Creativity」
本noteでグランプリを受賞した事例の概要について、一気にまとめて紹介します。コミュニケーションの最新事例・潮流から、インスピレーションを得ていただけますと幸いです。

下記セミナーは終了しましたが、セミナー内容をeBook化したお役立ち資料を無料公開しています。世界のPRトレンドに関する情報を凝縮した内容となります。ぜひ下記URLよりダウンロードいただき、PR戦略や施策の改善の参考にご活用ください。

また、このカンヌライオンズ2023の受賞作品の傾向から「世界のPR潮流」を読み解き、解説するセミナーを2023年7月13日(木)に開催します。広報・PRやマーケティングに携わる方、必見です。ぜひご参加ください。


1日目 受賞作品

Design部門

ADLAM- An Alphabet to Preserve a Culture -Microsoft

アフリカの多くの国で4,000万人以上が現地語として話されているが、文字がない言語「Flani」に独自の文字体系を作るプロジェクトを支援し、「Flani」のSNS用フォントを制作したプロジェクト。
これまで文字で表現するには現地語ではなくフランス語やアラビア語を学ばなければならなかった「Flani」話者が、「Flani」のまま文字で言語表現ができる機会を拡大した。

Digital Craft部門

NEVER DONE EVOLVING FEAT SERENA- NIKE

セリーナ・ウィリアムズの試合動画の動きを分析し、1999年のセリーナと2017年のセリーナの試合を数万回再現。そこから彼女のプレイスタイルが具体的にどう進化したのかをデータで示した取り組み。

Film Craft部門

WE CRY TOGETHER - A SHORT FILM

ケンドリック・ラマーが公開したショートフィルム。カップルの喧嘩をワンテイクで描いたもの。

Industry Craft部門

My Japan Railway - JR Group

JR150周年記念の駅スタンプラリープロジェクトです。

Entertainment部門&Entertainment Lions For Gaming部門

CLASH FROM THE PAST -CLASH OF CLANS

2012年発売で10周年を迎えた人気スマホゲームの「Clash of Clans」が、「1982年のアーケードゲーム時代発売で今年は40周年である」というフェイクニュースで周年を盛り上げた事例。
80年代風の再現映像でリアルな開発ドキュメンタリームービーを作って話題に。

Entertainment Lions For Music 部門

こちらは2作品がグランプリ受賞していました。

Beautiful Life‐ Michael Kiwanuka

楽曲のMV。SXSWで上映されたり、Vimeoスタッフピックに選ばれるなど他でも話題になっているようです。

The Greatest -Apple

様々な人がApple製品のアクセシビリティ機能によって充実した人生を送っていることを伝えるムービー。One Showの最高賞も受賞。

Entertainment Lions For Sport部門

Dreamcaster -Michelob Ultra

テクノロジー&データの活用により、展開の速いバスケットボールの試合の状況を目が見えなくてもリアルタイムに把握可能に。「盲目のスポーツ中継者」が実際のNBAの試合で実況中継をおこなったという事例です。

2日目 受賞作品

Creative B2B部門

Eart4-B3 Stock Exchange & UN Global Compact

ビジネスリーダーたちに気候変動対策アクションをとってもらうため、地球を企業に例えると「危機的な経営状態にある」ことを伝えたプロジェクト。
イベントや株価に例えて地球の各指標を見られるサイト、アニュアルレポートなどを、まさに企業のIPOを模して展開し、話題に。

Creative Data 部門

THE ARTOIS PROBABILITY -Stella Artois

1300年代から醸造されていたビールであるStella Artoisについて、「美術館に展示されている絵画で飲まれている”ビールのようなもの”がStella Artoisである確率」をアート&歴史のデータ分析から、アプリ上で判定できるようにした取り組み。

Direct部門

Runner 321-Adidas

ダウン症をもつランナーに、ダウン症の特徴である「21トリソミー」や3/21の世界ダウン症デーを表現した「321番」のゼッケンをつけて大会に参加することを呼びかけ、活躍する様子を可視化。ダウン症を持つ子どもたちやスポーツをしたいと思っている人を勇気づけた事例。

Media部門

TurnYourBack - Dove

SNSでの加工が自己肯定感低下につながっているというファクトから、TikTokなどで「フィルターに背を向けた動画」をアップしよう、と呼びかけたキャンペーン。

PR部門

SELF LOVE BOUQUET-DoorDush

Uber Eatsのようなフードデリバリーサービスが展開した事例。女性のマスターベーションがタブー視されていることから、バレンタインデー限定で、本物のバラ&バラそっくりのセルフプレジャーグッズがセットになった花束「セルフラブブーケ」を注文できるようにしたもの。

Social & Influencer部門

Flipvertising-Sumsang

「この広告を見た人にはSumsangの新モデルスマホをあげる」というYouTube広告を出して実際にギフティングすることで、嫌われものであるSNS広告を皆が血眼になって探す・見たがる、という状態を作った事例。

3日目 受賞作品

テクノロジーを駆使した意義深い事例がたくさんありました。

Creative Effectiveness部門

Shah Rukh Khan My Ad-Cadbury's

老舗チョコレートメーカーが、インドの人気俳優が出演する自社CMを素材に使い、生成系AIを使ってコロナで打撃を受けたローカル店舗が自社のCMを作れるようにしたもの。

Creative Strategy部門

Renault PLUG INN-Renault

特に「郊外での充電スポットがないこと」が電気自動車普及のボトルネックになっていることをうけ、一般の方が自宅の充電スポットをCtoCでアプリを通じて貸し出せる仕組みを開発したもの。

Brand Experience & Activation部門

FIFA 23 x Ted Lasso

エミー賞を受賞したサッカードラマシリーズ「Ted Lasso」に登場するサッカーチームが、サッカーゲーム「FIFA 23」に登場。
あたかもリアルなチームかのように、ドラマの選手役によるインタビュー等のコンテンツをSNS展開したことで、エミー賞受賞よりもバズったそう。

Creative Business Transformation部門

ADLAM- An Alphabet to Preserve a Culture -Microsoft

前述のDesign部門とのダブル受賞!

Creative Commerce部門

The Subconscious Order-HungerStation

中東で展開しているフードデリバリーアプリ「HungerStation」の事例。
人が食べ物のメニューに悩むことに1年に132時間も費やしているというファクトを踏まえ、アイトラッキングなどで潜在意識で食べたいと思っているものをおすすめしてくれる機能を実装。

Innovation部門

MouthPad^-Augmental

歯に仕込むマウスピース型の入力デバイスを開発。脊髄損傷の方などがよりPC等の操作をスムーズにできるようにした。

Mobile部門

WORLD CUP DELIVERY-PEDIDOS YA

アルゼンチンのフードデリバリーアプリの事例。アルゼンチンがW杯優勝したことを記念して、優勝カップがカタールからアルゼンチンまで運ばれる様子をプッシュ通知で伝えた。

最終日 受賞作品

Film部門

「カンヌライオンズ始まりの部門」ということで最終日に発表。今年は下記の2事例でした。

Relax, it’s iPhone. R.I.P. Leon -Apple

こちらは広告で見たことある方も多いのでは。メッセージの送信取り消しができるようになったことをユーモラスに伝えたCM。

The Last Photo - CALM (Campaign Against Living Miserably) and ITV

「自殺を選ぶ人は、実はその兆候があまり表に出ない」ということを伝えるため、自殺で亡くなった方の「最後の写真(充実した人生を過ごしているように見える)」を展示するイベント&ムービー制作をおこなったもの。

GLASS: THE LION FOR CHANGE部門

Knock Knock-Korean National Police Agency

家庭内暴力の被害者が加害者に知られないよう、声を出さずに通報できる操作方法(同じ番号を2回タップする)を導入し、普及させた事例。

Grand Prix For Good部門

'Paris Anne de Gaulle' -Fondation Anne de Gaulle

フランスの空港名にもなっている歴史上の有名人「シャルル・ド・ゴール」夫妻が、ダウン症の娘「アンヌ・ド・ゴール」をたたえて作った財団の事例。
ダウン症支援への認知を拡大するため、国際障害者デーを契機にした1週間、「シャルル・ド・ゴール」空港の名前を「アンヌ・ド・ゴール」空港に変えた。

Sustainable Development Goals部門

Where to settle -Masteercard

ウクライナからの難民が、避難先のポーランドで職や住居を見つけられるように、マスターカードが持っている物価情報や他社と連携した求人・住宅情報をまとめて探せるプラットフォームを構築・提供した事例。
難民が集中しがちな大都市以外の選択肢も提示できるようにし、難民問題に加えてポーランドの郊外地域の活性化にも貢献している。

Titanium部門

その年の「ゲームチェンジャー」を選ぶ賞です。
The First Digital Nation-Government of Tuvalu

気候変動により沈んでしまう危険性があるツバル。国際法上は領土がないと主権国家とは認められないため、国が消滅する危機にある。
それを回避するため、ツバルの文化や政府機能をデジタルに移行すると宣言。世界初の領土を持たないデジタル国家として9カ国から承認された。

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オンラインセミナーで「カンヌライオンズ2023受賞作」を解説

本記事で紹介した事例を含む、カンヌライオンズ2023の受賞作品の傾向から「世界のPR潮流」を読み解き、解説するセミナーを2023年7月13日(木)に開催します。広報・PRやマーケティングに携わる方、必見です。ぜひご参加ください。


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