#15 コーチング:どうしてテスト前になると掃除をし始めるのか?
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AMBI 〜あらゆる場所を曖昧に歩く〜
この番組では、日常の些細な出来事から時事ネタ、半径5mから10,000kmまでを行き来し、知的好奇心を深めたり、学びや気づきを促したりする番組です。
通勤・通学などの移動時間、家事や作業など「ながら聴き」してくれると嬉しいです。
パーソナリティの新井大貴です。よろしくお願いします。
これを放送しているのは、2023年5月2日(火)25:15ですね。コークハイボールを片手に放送しています。
いや、普段は飲まないですし、飲むとしても誰かと飲食店に行ったときくらいです。
でも、最近前々から行きたかったBarに行ったんですよね。
改めてウイスキーが好きなことに気づき、週に1回くらいのペースでゆるゆると飲もうと思い飲んでます。
今回は、バッファロー・トレースをコーラで割って飲んでいます。
スッキリした味わいで飲みやすいです。
さてさて、2023年の3分の1が終わり、残り3分の2となりましたね。
4月中旬ごろからラジオを収録したり、5月中旬以降から発信するYouTubeコンテンツも隙間時間を使いながら溜めたりできていて、充実した日々を過ごせています。
私の場合は、まずはこのペースを1年続けるところからですね。
雑談
変身する手段はいくらでもある
いつもの余談です。
数日前ですね、美容室で髪を切ってもらいました。なんと70日ぶりで、気づけば2ヶ月以上経っていたんですよね。
今の美容師は3年ほど前からずっと同じで、「たいたい、だいぶ髪が伸びたね」と言われましたね。ちなみに、「たいたい」と言ってくれるのはその美容師の方だけです。
前回切ったときにパーマをかけてもらったり、普段もデコをあげたりしていることもあり、髪の毛が伸びてもそこまで影響ないんですよね。
だがしかしばっと、髪を切ったらだいぶスッキリしたんですよね。すごく当たり前のことを言っているのですが、気持ちもスッキリしました。
で、その美容師の方に言われたことがありまして、「いやほんと、髪の毛1つで雰囲気や体調変わるよ」と。
私の周りでも、「〇〇を通じて雰囲気を変える」と言っている人がここ最近多いんですよね。
例えば、それまではメンズ系の香水をつけていたけど、もう少し女性性の割合を増やしたいから、あえて甘い香水をつける女性がいたり。
他には、服は毎年たくさん作られているけど捨てられてもいて環境破壊を進めているから、古着の良さを発信して、古着で身につける服装を変え、理想の自分に近づけようとしている人がいたり。
手段は何であれ、◯◯を通じて、雰囲気が変わるっていいですよね。新しい自分なるものに出会え、自信がつくような感覚ですかね。
離乳食を提供したSoupStock
今、雰囲気という言葉が出たので、社会事象を1つ共有しますね。
私、新井大貴も好きなお店のSoup Stockが、4/18(木)に全店舗で離乳食の提供を始めました。
これを知ったとき、「えっ、めちゃくちゃいい施策やん」って思いました。それなのに、Soup StockがTwitterで炎上していると聞いて、「えっ、どういうこと?」と思いました。
私の方でも調べたのですが、Soup Stockが何か企業倫理や理念に反することをしていたのではなく、一部のユーザーが問題をでっち上げて引用ツイートしていたみたいです。
個人的には、そんなことある?って思いました。
その後、Soup Stockは4/26(金)に声明を出しました。炎上してから1週間後ですね。
一部引用すると、
この声明を見たときに、企業理念に反していることを行なっているとは思えなかったですし、過去の取り組みでもグルテンフリーやベジタリアン対応スープなどに取り組んでいる。
食のバリアフリーとして真っ当なことをしているなと感じました。
また、安易に謝罪しなかったり、批判してきた人たちをも否定していない。炎上が起こってから敢えて1週間設けてから、今回の対応をしたところに対して、ますますSoup Stockが好きになりましたね。
と言うのもですね、かく言う私も月に1回くらいのペースでSoup Stockでご飯を食べるんですよね。女性の方が多くても全然気になりません。むしろ、「スープが心に染みるわ〜〜」と思いながらゆっくり食べてます。笑
ちなみにですが、SoupStockの創業ストーリーなるものも好きでして、創業したのは1999年。当時、女性の社会進出に伴って働く女性が増えた一方で、休憩する場所が少なかったと。
そんなとき、Soup Stockでスープを食べることで、一息つく「ふぅ〜」とスープを冷ます時の「フゥー」を掛け合わせているところがめちゃくちゃ好きなんですよね。
また、掬いやすいスプーンを何百本も試してみたり、容器も横長ではなく縦長にすることで、実際はスープの量が多かったとしても、少なく見えるようにしているなど、女性の本音と建前や細部に気をつかっているところもいいなと思います。
スープストック始め、さまざまな事業で営んでいる(株)スマイルズの野崎さんという方が書かれた『自分が欲しいものだけ創る!スープストックトーキョーを生んだ「直感と共感」のスマイルズ流マーケティング』に詳細が書かれていたのを思い出しましたので、気になった方は読んでみてくださいね。
この本が出たのも2019年。2019年と聞くと、思わず反応してしまいます。
さてさて、雑談はここまでにして本題に入りましょうか。
今回は、コーチングの手法の1つである「ACT:アクセプタンス&コミットメント・セラピー」について話をしていきます。
私自身、これを知った時に「どうしてテスト前になると、勉強しようと思っても気づいたら漫画を読み始めたり、部屋の掃除をし始めたりするか」構造的に理解できるようになりました。
今回の放送を通じて、小さなお裾分けができたら嬉しく思います。
ACT
回避すればするほど不安は強くなる
それでは話していきますね。
「ACT」は、それぞれ意味があることの頭文字をとったものです。
今それぞれ説明しましたが、一言で表すと、「避けられない痛みを受け入れながら、一人ひとりが描きたい人生を切り拓くこと」です。
例えば、何か新しいことに挑戦するとき、ワクワクやドキドキといった感情が出てくる人もいれば、反対に不安や恐怖を感じる人もいるでしょう。
身体から湧き出てくる感情は人によって違いますが、「良い・悪い」などと判断せずに、ただただ観察したり味わったりして、自分が大事だと思う価値観に従って進んでいくことが大事です。
えっ、悪い感情は取り除いた方がいいんじゃないの?その方が落ち着きそうだし。
そう思った方もいるかもしれません。一時的な治療としてはアリかもしれませんが、結果的には悪化します。
具体例を2つ設けて話します。
中学生・高校生の場合ですと、各学期ごとに行われるテスト前などが顕著です。テスト対策をしようと思っても、なかなかスイッチが入らず、気づけば3日前。
徹夜でやればなんとか間に合うと思っていても、内心は不安。かといってなかなか着手しない。
そうだ、部屋が汚いから勉強しやすいように15分だけ掃除しよう。
そう思って掃除をし始めたらちょっとずつ綺麗になって嬉しくなり、気づけば1時間掃除をしている。
あるいは、休憩がてらに漫画を2冊だけ読んだらもう一度再開しよう。
そう思って漫画を読んでいるうちに、気づけば10巻くらい読んでいて、「今回はテストを諦めよう」そんな経験ないですか?
ちなみに私も普通にありました。過去に何回も読んでいるのに、気づけば『テニスの王子様』を読んでいました。
社会人の方ですと、大事な会議でのプレゼンが数日後に控えているのに、準備が上手くいかなくて内心焦っている。
本来であれば、社内の人に頼って進めた方がいいのに、「おい、ここまでしか進んでいないのか」と怒られるのが嫌で、なかなか言い出せない。
「そうだ、自分を元気付けるために、夜ご飯でラーメンを食べて元気づけてから、仕事に取り掛かろう」
そう思ってラーメンを食べていい気分になったものの、「明日やればなんとかなるか」と思って、気づいたら本番当日を迎えている。
ここで言いたいのは、テスト前の掃除や漫画、プレゼン前のラーメンは、短期的には不安から離れていますが、解消はしていません。むしろ、代替行動をすることで不安と向き合うことを避けています。
私の原体験
で、先ほども言ったかもしれないのですが、ACTという考え・概念を知って、私の中学・高校時代を思い出したのでシェアさせてください。
陸上部の長距離をやっていた私は、中2の頃からタイムが伸びて福井県内でもトップクラスに急成長していました。
また、中3の先輩にも勝つようになって、駅伝メンバー6人のうち唯一中2で選ばれて地区・県・北信越・全国と走ることができました。
ただ、タイムは良かったものの、本番では自分のパフォーマンスを発揮できなかったんですよね。
今思うと、「思うように走れるかな」と不安になってしまい、その不安が私の思考を覆い尽くし、視野がとたんに狭くなる。また、不安になると身体も硬くなったり萎縮したりしてしまう。
そうなってしまうと、力を発揮できないのは一目瞭然ですよね。
また、高校のときはチーム内が常時ピリついていたこともあり、「監督に怒られるかも」と思い込んでしまって、ビクビクしながら練習していました。
身体から湧いてくる感情を受け入れることを、心理的柔軟性が高いと言うのですが、当時の私は圧倒的に心理的柔軟性が低かったですね。
なので、不安になったときこそ、そこから目を背けずに味わうことが大事です。
えっ、感情ってどうやって味わうの?
そう思った方もいるかもしれません。
身体感覚に目を向ける
ここで大事なのは、「考える」のではなく「感じる・味わう」。あるいは、自分を俯瞰して「自分」を観察することです。
例えば、不安な状況になった時に、身体はどうなっているか・反応しているか描写します。
私の場合、不安になったり調子が悪くなったりすると以下のような反応が出てきます。
自分で「自分」の身体の反応を描写した後、一箇所に意識を当てて身体で感じます。その時に、胸に何かいるなと思ったら、それを明確にしていきます。
味わう中で、大丈夫だなと思ったら触ってみたり、伸ばしてみたりします。そして、その物体なるものに名前をつけ、自分がいいと思うまで味わい切ります。
すると、不安な感情は無くならないですが、あってもそれまでのように変に反応しなくなります。「あっ、今の自分は不安なんだな」と。
自覚できることで、不安が自分の身体全体を覆わなくなるので、最善策をとりやすくなります。
ただ、この「自分の感情や起こっている反応を描写する」は、慣れるまで時間がかかったり、一人でやるには難しかったりします。
なので、慣れるまではコーチと一緒にやったり、呼吸に意識を集中させるマインドフルネス瞑想からやってみることをお勧めします。
次回の放送でも、もう少しACTについて話をしますね。
コーチングの募集
前回でも告知はしたのですが、現在コーチングを受けたい人の募集を行なっております。
受けてみたい方は、概要欄の応募フォームよりご応募くださいませ。
ちなみに、私新井大貴が得意なのは、
3つ目は抽象的かもしれないのですが、身体と感情は密接に結びついているので、体感してほしいなと思っています。
もちろん、今言った3つ以外のことでも、これを聞いている方が話したいテーマがあれば一緒に向き合いたいなと。
それで私、新井大貴と継続したい場合は最低でも3ヶ月、理想は6ヶ月・1年のスパンで共に進めたらと思います。実際、コーチとの相性はあります。
自分自身、淡々としていると言われることが多いので、そのような人が苦手な方は、1回だけ試してみて判断してください。
どれだけ需要があるのか、正直予測できないので、この募集は一旦7月末までとしますね。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
素敵なGWをお過ごしください。以上です。